【財務分析】有利子負債、売上高を上回る規模に

 ニプロの業績はここ数年、右肩上がりで成長している。2016年3月期の連結売上高は前期比12.8%増の3666億円、純利益は58%増の197億円と過去最高を更新した。医療関連、医薬関連事業が国内外で伸長している。一方、硝子関連事業は16億円の営業赤字(前期は28億円の赤字)。前期より赤字幅が縮小しているが、採算性は医療事業に見劣りし、テコ入れが課題だ。自己資本利益率(ROE)は11.2%と2桁台に乗せている。

 2017年3月期は売上高が前期比1%減の3630億円と予想している。純利益は為替差損などで営業外損益が悪化し36.6%減の125億円を見込んでいる。

 海外でのM&Aを積極的に行ってきた結果、世界のエリア別の2016年3月期の売上高は2013年3月期比で、米国で1.5倍、ヨーロッパで1.4倍、アジアでは1.9倍となっており、海外全体では売上高の45%を占めるに至っている。

 選択と集中を行いながら積極的に事業を拡大した結果、ニプロの直近の有利子負債は売上高を上回る規模にまで達している。同社は2020年度売上高5000億円、そして、2030年度売上高1兆円という目標を掲げているが、同社が今後も規模を拡大し欧米大手とも競合していく上では財務体質の改善は避けて通れない。