視聴率に左右される民放局の業績

 民放各社にはNHKのような受信料収入が無いため、企業からの広告収入、番組販売収入である放送関連事業収入と、DVDの販売やイベント開催、映画制作などの放送に関する事業以外の事業収入に分けられる。特に広告収入は売り上げ全体の7割~8割を占めており、これまで放送業界ではいかに広告収入を増やしていくかということが重要視されてきた。

 日本テレビの業績推移を見ると、売り上げはおよそ3000億円~3500億円とほぼ横ばいで推移しているものの、当期純利益の変動はおよそ50億円~350億円と非常に激しくなっている。こういった利益の変動要因となっているのが視聴率であり、CM枠という言葉があるように、高視聴率の番組になるほどCM枠の確保を競うようになり値段も高くなる仕組みになっている。そのため、民放局にとって高視聴率番組を持つことがいかに重要であるかが分かる。

 日本テレビの業績推移と視聴率の関係を見てもそれは明らかで、99年~02年までの利益率が非常に高いのは94年から「年度視聴率四冠王」を9年連続で達成していたためである。そして、03年以降の利益率が急激に下がっているのは、03年10月に明るみに出た「日本テレビ視聴率買収事件」(注1)によるものである。その後、09年にかけて底を打ち、近年は14年、15年に2年連続で年間・年度平均視聴率三冠王を獲得し回復傾向にある。

 注1:不正工作を行ったのは日本テレビのバラエティー番組プロデューサー。視聴率調査を行うビデオリサーチ社の調査サンプル世帯に謝礼を渡し、自分が制作した番組を見ることを依頼、視聴率を上げようとしたもの(オールアバウト「前代未聞!視聴率測定世帯買収事件 視聴率のためなら悪魔に魂を…」よりhttp://allabout.co.jp/gm/gc/198928/)。

■業績推移