マクアケのビジネスモデルは、クラウドファンディングで集まった資金の20%を、仲介手数料として徴収するというものです。そこから、同社がどれくらいのシェアを獲得できているか試算してみます。
2018年9月期の売上高は9億5800万円でした。20%で割り戻すと47億9000万円になります。同社は複数事業を持っているので、売上の90%がクラウドファンディングだと仮定すると、43億円ほどを集めていることになります。シェアはおよそ35%です。
購入型のプラットフォームは、前述のCAMPFIREや、日本で初めて誕生したReadyfor、ECと組み合わせたKibidangoなど、競合がすでにひしめいています。シェアの取り合いに走ると、手数料の引き下げなど、消耗戦を強いられることになります。その方面に注力することは、あまり得策ではなさそうです。
マクアケが急拡大できる要素は、市場規模の拡大以外にもう一つあります。ソーシャルレンディングへの参入です。先ほどのクラウドファンディングの市場規模2045億円のうち、90%はソーシャルレンディングと呼ばれる貸付型が占めています。
貸付型とは、不動産や太陽光発電などへの投資を募り、そこから出た収益を投資家に還元するというもの。一定期間をへて投資資金は償還されます。小口の私募ファンドです。
maneoやSBIが先駆者として知られていますが、CAMPFIREが2019年9月にこの分野に参入しました。募集していた案件は1ヵ月ほどですでに満額達成しており、好調な滑り出しを見せています。案件を見ると目標募集金額が300万~1500万円と購入型よりも1桁、2桁大きいのが特徴です。それだけ潤沢な手数料を得ることができます。
その一方でリスクが大きいのも事実。maneoはファンドの虚偽表示や貸付金償還の遅延など、数々の問題を引き起こして金融庁が行政処分を行っています。
事業の拡大か規模の拡大か。どちらに動くのか注目が集まっています。
麦とホップ@ビールを飲む理由
しがないサラリーマンが30代で飲食店オーナーを目指しながら、日々精進するためのブログ「ビールを飲む理由」を書いています。サービス、飲食、フード、不動産にまつわる情報を書き込んでいます。飲食店、宿泊施設、民泊、結婚式場の経営者やオーナー、それを目指す人、サービス業に従事している人、就職を考えている人に有益な情報を届けるためのブログです。やがて、そうした人たちの交流の場になれば最高です。 ブログはこちら 「ビールを飲む理由」