ただのレシートを10円で買い取るアプリ「ONE」が、スタートアップ界隈の話題をさらっています。リリースからわずか16時間で8.5万ダウンロードを記録し、24.5万枚のレシートを買い取りました。あまりの反響にサービス提供が追い付かず、一時中止する事態に。アプリを開発した「ワンファイナンシャル」の代表・山内奏人氏は17歳の高校生! マジ卍。すでに3度の資金調達にも成功するという経営手腕には脱帽です。ワンファイナンシャルのアプリ「ONEPAYMENT」や「ONE」の仕組みはどうなっているのか? 山内奏人氏は何者なのか。それを一つの記事にまとめました。

ONEPAYMENT
スマートフォン一つでカード決済が可能

11歳でプログラミングコンテストの最優秀賞、16歳で1億円の資金調達に成功した天才

山内奏人氏は6歳でパソコンを手にし、独学でプログラミングを勉強。10歳からプログラミング言語の一つ「Ruby」を習得し、11歳で「中高生国際Rubyプログラミングコンテスト」で最優秀賞を受賞しています。そして、16歳でカード決済を行うアプリ「ONEPAYMENT」をリリースしました。

山内氏は2017年10月にインキュベイトファンドとD4Vから1億円を調達しました。当時もまだ16歳です。山内氏は1億円を調達する前に、2010年創業のベンチャーキャピタル「イーストベンチャーズ」や、複数のエンジェル投資家から資金を調達していました。恐るべき高校生ですが、驚愕すべきはこの若さでフィンテックの分野に足を踏み入れていることです。

「ONEPAYMENT」はクレジットカードの決済アプリです。お金を受け取りたい人が「ONEPAYMENT」をダウンロードし、金額を入力後に支払側のクレジットカードの写真を撮影するだけで、決済が完了します。この手のサービスでは「コイニー」や「スクエア」があります。しかし、読み取り専用のカードリーダーが不要で、基本料金が必要ない点が差別化ポイント。決済手数料は3.2%(2018年4月に5%から値下げ)です。同社は各社との違いをこのようにまとめています。Rは楽天ペイ、Sはスクエア、Cはコイニーと予想されます。

「ONEPAYMENT」各社比較
「ONEPAYMENT」各社比較

手数料を5%から3.2%に引き下げたことで、競合の中でも最安値となりました。導入費用はなく、審査がすぐに下りることから、他社と比較して頭一つ抜けています。専用端末が必要なく、スマートフォンでクレジットカードを写真で撮るだけという手軽さも、ユーザーにとっての利点は大きいです。ちなみに、「ONEPAYMENT」の活用シーンはこんな感じです。

 

  • ~骨董市で~
  • 客:「こ、これは、北大路魯山人の備前焼の大皿!」
  • 主人:「お目が高い。今なら安くしときますよ」
  • 客:「おいくら?」
  • 主人:「80万」
  • 客:「そんなカネないよ……。今回は諦めます」
  • 主人:「あんた、カード持ってるかい?」

    

  • ~ラーメン店で~
  • 客:「プリーズ(当たり前のようにクレジットカードを差し出す外国人観光客)」
  • 主人:「オーケー。(パシャリ。慌てることなくカードの撮影をする店主)」
  • 客:「サンクス!」

  

個人の取り引きやカード決済システムを持たない、小規模店舗などで大活躍するわけです。

と、ここまで説明をしてきたのですが、実は残念なことに「ONEPAYMENT」はサービス停止へと追い込まれています。理由はAPI連携していたStripe社が、不正利用リスクが高いとして供給をストップしてしまったから。APIとはソフトウェアの一部をWebで公開し、誰でも利用できるようにするもの。ワンファイナンシャルは、オープンソース化されたソフトを活用しており、そこを遮断されて身動きが取れなくなったのです。7月末にすべてのサービスを停止する予定となっています。

次なる主力アプリとして立ち上げたのが「ONE」でした。