スタートアップをめぐる世界では、新しいイノベーションが次々に起きている。栗島氏がCCO(Chief Community Officer)を務めるプロトスター株式会社の事業もその1つ。その取り組みを一言で示すと、「スタートアップと呼ばれる起業家・挑戦者にとって必要となるような要素をぜんぶ提供する、そのインフラをつくっている会社です」(栗島氏・以下、発言は同氏)

たとえば、お金とヒト・技術・モノをつなげるようなマッチングサービスもあれば、リアルな交流につなげるコミュニティもある。情報交流を促進する「起業LOG」と称するオウンドメディアもある。また、マッチングサービスでは、スタートアップ同士だけでなく、ファンドなどの投資家・大手企業・金融機関とスタートアップとの交流も促している。

微に入り細を穿つ情報を交流

一口にマッチングサービスといっても、展開は多種多様だ。スタートアップが投資家とつながってファイナンスを実現するサービスもあれば、ある特定の事業を結びつける事業連携の分野もある。

「M&Aに興味を持たれている事業会社さんも登録されていますね。その場合は、その事業会社の経営企画部門の役員レベルの方にも登録いただいているので、スタートアップにとってはすぐに事業連携が実現できる。弊社のサービスを通じて、スタートアップにとって迅速な営業が実現できるということです」

情報交流の拠点となる「31VENTURES Clipニホンバシ」

従来であれば、ベンチャーがいかに優れた技術を持っていても、その営業はハードルが高かった。ところが、いまプロトスターに登録している企業は大手の金融機関、事業会社の代表者・役員レベルも多い。すると、びっくりするようなスピードの速さでコラボレーションや事業連携、資金調達、M&Aが進んでいく。有り体にいえば、大手の稟議・決裁体制は実質的に不必要か事後承諾。すべてが“とんとん拍子”に進んでいくのだ。

スタートアップ起業家同士のコミュニティでもコミュニケーションは頻繁に行われ、次々と課題が解決されていく。たとえば、創業メンバーの報酬の決め方や評価のあり方、さらに創業メンバーが“モンスター社員化”したときの対応法、新しいメンバーの口説き方など……そのようなスタートアップにありがちな悩ましい課題の解決に向けたコミュニケーションも頻繁に行われている。

「他人にいえない情報を共有し、その情報を活かして事業をブラッシュアップしていく活用もされていますね」