2019年に100社の会員企業の中から2、3社のIPO(新規株式公開)と、10社のM&Aを見込む一般社団法人日本スタートアップ支援協会(大阪府池田市)。協会が発足してまだ3年ほどだが、着実に成果をあげつつある。代表理事の岡隆宏さんに成功のポイント聞いた。

入会合格率は20%

-最近のスタートアップ企業はどのような分野が多いのですか。

「今年入会した企業の3 分の1くらいはSaaS(サース=サーバー側のソフトウェアを、ネットワーク経由で、利用者が使用するサービス)モデル。SaaSは高いバリュエーション(企業価値評価)をつけやすいし、僕も支援しやすい。会員企業はホームページで公開しており、これを見てもらうと分かるが、4割くらいの企業のビジネス領域がSaaSになっている」

-どのような企業が入会できるのですか。

IPOとM&Aを目指す人たちを対象にしており、社歴などは問わない。入会はかなり厳しくて、現在合格率は20%くらい。毎月20-30社入会希望があるが、合格するのは4、5社」

ーどのような選考基準があるのですか。

「CEO(最高経営責任者)の持ち株比率が過半数以上で、外部は3分の1以下でないとだめという規定があり、これで半分くらいが落ちる。あと小一時間面談して壁打ちといって、僕がバンバン質問してこれにちゃんと答えられるかどうか。さらにピポットといって業態転換ができるかどうか。誠実な人かどうか、ビジネスに優位性があるかどうかといったところを見る」

-入会後のサポートは。

「一番の特典は1、2カ月に1回、僕と先ほどの壁打ちだとかブラッシュアップなどを行うこと。さらに資金調達先の紹介や、売り上げアップにつながる顧客の紹介を行う。この3つが大きい。あとはいろんなイベントに参加できたり、IPOやM&Aをするために必要な知識や情報をレクチャーする」

ー会員の状況は

「現在の会員数は100社ほどで、協会を立ち上げてからこれまでの延べ会員数は200社ほど。上場は昨年1社あり、今年は2、3社ありそう。M&Aは昨年10社ほどで、今年も10社ほどになりそう」

最初はIPO、条件でM&A

IPOよりもM&Aを目指す企業が多いのですか。

「最初からM&Aを目指す人は少ない。IPOを目指している中でタイミングや条件が合えば、M&Aに進むといった状況。最初からM&A 目指すのは2割くらい」

-M&Aに踏みは切るのはどのような企業ですか。

「仕組みが作りやすい技術系が多い。物とか店舗を持たないようなテクノロジーの会社。エンジニアを買ってもらうようなイメージだ。もしくは創業者がいなくても運用できるような体制が整った会社はバリュエーションが高くなる」