中国企業のM&A戦略を紹介するシリーズ。今回は「国際天食グループ」を取り上げる。以前は「小南国グループ」という名称を使用していたが、2017年に現在の名称に変更した。    

国際天食グループは2014年、ポッカサッポロフード&ビバレッジの香港子会社で飲食店を経営していた「ポッカ香港」を買収した。実は、国際天食グループと日本の飲食関連会社とのつながりは深い。「俺のイタリアン」などで有名な俺の株式会社が海外進出する際、中国で合弁会社を設立したが、合弁会社に国際天食グループは約7割を出資している。この合弁会社から2014年、2015年に、香港と上海に次々と俺の系列のレストランがオープンした。また、2017年には中国で「ドトール・コーヒー」の展開を目指し、ドトールとともに中国で合弁会社を設立した。

中華料理のレストラン「小南国」

「小南国(シャオナングゥオ、と読む)」を聞いたことがあるだろうか。中国では有名なレストランのチェーン店である。最近では、「上海小南国」というレストラン名でブランド化されている。中国全土の16都市で展開しており、約70店舗がある。

中国に滞在したことがある方であれば、ご存じの方も多いと思のではないだろうか。特に上海では代表的なレストランの一つで、比較的早い段階から営業を始めていた。

小南国SPAで一世を風靡!?

国際天食グループの前身である小南国グループは1987年に設立された。設立以来、約30年間にわたって中国で飲食チェーンを営んでいる。

小南国はレストランでだが、少し前まで「小南国SPA」としてゴージャスな雰囲気の日本式のスーパー銭湯も経営していた。2017年に上海の虹橋路にある「小南国湯河源日式温泉」は閉店してしまったが、ここは2002年の開店以来、長い間、多くの日本人に親しまれてきた場所だった。

小南国SPAの経営から離れることで、国際天食グループはレストラン運営に注力した経営をしていくとみられている。

国際天食グループの経営戦略

国際天食グループは、「小南国」の他にもいくつかのブランドのレストランを展開している。また、俺のレストランやドトール・コーヒーのような提携ブランドもある一方で、ポッカ・カフェなどのように買収して傘下に入れたブランドもある。

国際天食グループは飲食業界でレストランのチェーン展開に特化しつつも、複数のブランドを持ち、多角化を目指しているという戦略を持っていることがうかがえる。