中国企業のM&Aを紹介するシリーズ。今回は、寧波均勝電子(ジョイソン・エレクトロニクス;Ningbo Joyson Electronic)」を取り上げる。

2017年11月、均勝電子は、傘下の米子会社である自動車部品大手、キー・セイフティー・システムズ(KSS)を通じて、相安定化硝酸アンモニウムを使用したエアバッグに関する事業を除くタカタ株式会社を買収すると発表した。買収金額は、約1,750億円(15.88億米ドル)と公表されている。

中国新興メーカーの均勝電子

均勝電子は、中国浙江省の寧波市にある新興自動車部品メーカーである。現在は主にAI自動運転システム、自動車安全運転システム等の研究開発と自動車部品の製造・販売を行っている。本部は中国・浙江省寧波市に置かれており、全世界17ヶ国に7ヶ所の研究開発センター及び20ヶ所の生産拠点を有している。従業員は22,000人超、2016年度の売上高は約3,130億円(186億人民元※)だ。※換算レートは2016年12月末レート(1円=16.83人民元)時点。

富豪が住む浙江省

中国・浙江省は上海市の南側に位置しており、紹興酒で有名な紹興市や観光都市の杭州市が属する省だ。億万長者を輩出するエリアとしても知られており、CNNによると、浙江省には中国全人口の5%、同国の富裕層の15%が住んでいるという。出身者の富豪者数は、米カリフォルニアに次ぐ世界第2位だ。

均勝電子が本部を置く寧波市は、浙江省の沿岸部に位置しており、浙江省の中では杭州市に続く2番目の経済規模を誇る市である。日系企業では、住友重機械工業株式会社やダイキン工業株式会社などの生産拠点が置かれている。

世界の自動車部品会社を次々と買収

2004年に設立された均勝電子は、エンジン吸気システム等の自動車部品会社として創業。2011年にドイツの電子部品メーカーPreh(プレー)を買収したことで、製品ラインナップを拡充し、グローバル化を加速した。

2014年にはドイツの高級車向けステアリングおよび内装部品メーカーのQuin(クイン)を買収。この買収により、自動車機能部品分野でメルセデス・ベンツ、BMW、アウディなどのグローバル・サプライヤーとなった。

2016年には、米自動車安全部品メーカーのKSSやドイツのTechniSat Digital(テクニサット・デジタル)の自動車IT部門などを相次いで買収した。