中国で現地生産から撤退、ブラジルに初進出

コーセーの海外事業は1968年に香港に進出したことに始まる。現在、アジアには中国、台湾、韓国、シンガポール、マレーシア、タイ、インドネシア、インドに拠点を置く。

中国事業については昨年、大きな政策転換を実行。1988年に設立した現地ブランド品の生産子会社「高絲化粧品有限公司(杭州)を売却し、委託生産に切り替えた。「デコルテ」「雪肌精」など日本製高価格品の人気の高まりに伴い、現地ブランド品のウエートが低下していた。経営資源を販売に集中し、“日本製”の需要開拓を促進する。

グローバルブランドの拡充に邁進…

欧州ではイタリアをはじめ英国、フランス、ドイツなど8カ国で販売するが、いずれも輸出で対応している。

2016年には未開拓市場である南米のブラジルに進出した。コーセーブラジル(サンパウロ)を設立し、昨年8月からヘアケア商品の取り扱いをサンパウロ、リオデジャネイロで始めた。ブラジルの化粧品市場は米、中国、日本に次ぐ世界4位で、とくにヘアケア商品の需要がおう盛なのが特徴という。ブラジル全土への展開を順次進めていくことになりそうだ。

多様化する消費行動、デジタル対応でM&Aの可能性も

コーセーの商品はアジア、北米、欧州、オセアニア、そして南米へと世界30カ国・地域に広がっている。「点」を「線」に、さらに「面」にまで市場浸透できるのか、そのカギは存在感のあるグローバルブランドをどう育成・拡充できるかだ。また、ネット販売やSNSの台頭に伴い消費行動がますます多様化しているだけに、デジタル対応の領域で新たなM&Aの可能性も考えられる。

文:M&A Online編集部