こうした事業多角化は季節要因の大きい業種では経営安定化のための必須条件といえる。ただ、買収したビジネスをそのまま展開しないところが「ホットランド流」だ。2015年には約2億円を投資して、たい焼き用の餡を生産する桐生工場内にアイス製造ラインを新設した。これにより日産2~3万本の製造が可能になる。同年夏に満を持して百貨店やショッピングモール、映画館や日帰り銭湯など全国およそ40カ所で出張ワゴン販売を実施。アイスキャンディだけで3億円以上を売り上げた...
電子部品メーカーのローム<6963>がパワー半導体事業で攻勢をかけている。パワー半導体の大手である三菱電機<6503>や東芝<6502>もSiCの育成に力を入れており、今後各社の競争が激しくなりそうだ。
京セラ株式会社<6971>は、鹿児島県出身の稲盛和夫氏(現名誉会長)がファインセラミックス製造業として、京都の地に「京都セラミック株式会社」として設立したのが起源である。稲盛氏は経営管理手法「アメーバ経営」を広め、JALの経営再建についても手腕を発揮した。今回は同社のM&A戦略を含めた成長戦略について検証する。
今やインフラといっても過言ではないLINE。2016年に華々しく東京証券取引所一部、ニューヨーク証券取引所に上場を果たした同社は、コミュニケーションプラットフォームである「LINE」を活用して、ゲームや人材分野にまで事業を拡大している。その背景には、M&Aの手法をはじめ「他社のリソース」を活用するという方針があった。
テルモは国内最大手の医療機器の製造・販売会社。体温計の国産化から始まった同社は、現在、中国をはじめとしたアジア地域やヨーロッパ、中東、アフリカ、南北アメリカ等世界中に拠点を持つ。2017年3月末現在、米国のテルモアメリカスホールディング社、欧州ベルギーのテルモヨーロッパ社など、96社の連結対象子会社がある先端医療のデバイスメーカーである。