M&Aにおける優先交渉権と独占交渉権

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優先交渉権独占交渉権、どちらを選択すればよいのか

では、M&Aの中間時点で基本契約書を締結する際、優先交渉権独占交渉権、どちらを選択すればよいのでしょうか。ここで、2つの交渉権のメリットとデメリットをあげてみます。

優先交渉権
メリットとして、売り手企業は買い手候補企業を1社に絞らずに、複数社同時に買収の詳細条件や企業価値について比較検討できます。そして、優先度に合わせて複数社の買い手企業と話し合いをすることができます。複数社の買い手候補企業の詳細条件や企業価値を比較検討しながらM&Aを進めることができるので、売り手企業はより条件に合った買い手企業と契約することができます。

デメリットとして、交渉権はあくまでも優先的であり独占的ではないため、買い手候補企業がより条件に合った売り手企業を見つけた場合、離れてしまう可能性があります。

独占交渉権
メリットとして、買い手候補企業は売り手企業からM&Aの中間地点で独占の意思を受けることができます。他の買い手候補企業に売り手企業を取られる不安がないため、安心してM&A交渉を進めることができます。

デメリットとして、売り手企業は、買い手候補企業を複数社から選択できなくなります。よって、1社に絞るためには時間をかけて慎重に調査する必要があります。

以上、優先交渉権独占交渉権について説明しました。
M&Aの交渉を進める際は、売り手企業、買い手企業ともに優先交渉権独占交渉権のメリットとデメリットを確認しておきましょう。売り手企業は、M&Aの中間時点で自社に有利な交渉権を選択して基本合意書に記載するとよいでしょう。

文:中小企業診断士 和田 純子/編集:M&A Online編集部

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