パナソニック液晶ディスプレイが特別清算 負債総額は約6263億6500万円

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画像はREUTERSより

2023年3月末で完全に事業活動を停止していた

 パナソニック液晶ディスプレイ(株)(姫路市)について、パナソニックホールディングス(株)(門真市)は7月31日、取締役会において特別清算を申請することを決議した。
 負債総額は約6263億6500万円(2023年3月期決算時点)。

パナソニック液晶ディスプレイの本社
パナソニック液晶ディスプレイの本社(TSR撮影)©東京商工リサーチ

 2004年10月、当時の(株)日立ディスプレイズ(2013年4月に(株)ジャパンディスプレイへ商号変更)の出資により(株)日立液晶TVディスプレイの商号で設立された。2005年1月に(株)日立製作所(千代田区)、(株)東芝(東京都港区)、松下電器産業(株)(商号は当時)による合弁会社として正式に発足した。

 広い視野角を特徴とするIPS方式の液晶パネルの開発製造、保守サービスを手掛け、2008年3月期には売上高約1523億9300万円をあげていた。しかし、激烈な価格競争を受けて赤字が続き、2009年3月期には債務超過に転落した。
 2010年には当時のパナソニック(株)の連結決算子会社となったが、その後も厳しい業況を脱せず、債務超過額が拡大していた。こうした状況に対し、パナソニックグループとしては当社事業である液晶パネル生産を終了し、自動車向け電池などの生産拠点として活用すると公表。しかし、米中貿易摩擦の激化などで業績改善に至らず、事業継続が困難であるとして徐々に業容を縮小し、2023年3月期には売上高約110億7300万円に対して当期純損失は約37億4700万円、債務超過額は約5832億1600万円となっていた。

 こうしたなか、2023年3月末をもって完全に事業活動を停止。4月以降は工場等資産の処分などを進めていた。

※パナソニック液晶ディスプレイ(株)(TSR企業コード:322101352、法人番号:3140001065892、姫路市飾磨区妻鹿日田町1-6、設立2004(平成16)年10月、資本金5億円)
※パナソニックホールディングス(株)(TSR企業コード:570191092、法人番号:5120001158218、門真市、東証プライム)
※(株)日立製作所(TSR企業コード: 291054757、法人番号: 7010001008844、千代田区、東証プライム)
※(株)東芝(TSR企業コード: 350323097、法人番号: 2010401044997、東京都港区、東証プライム)

東京商工リサーチ「TSR速報」より

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