「早期・希望退職」の募集が減少 コロナ前の水準に
コロナ禍で急増した「早期・希望退職」募集が減少に転じたことが分かった。経営に大きなダメージを受けた業界での募集が一巡したためで、外食や鉄道・航空、観光などでの減少が目立つ。
~「良寛牛乳」で有名、コロナ禍での給食中止による需要減も影響~
(株)良寛(TSR企業コード:202013006、法人番号:6110005006752、三島郡出雲崎町大門260-1、設立1964(昭和39)年4月、資本金3750万円、諸橋且委社長)は2月7日、事業を停止し、破産手続きを堀江悠真弁護士ほか2名(弁護士法人大江橋法律事務所東京事務所、東京都千代田区丸の内2-2-1)に一任した。
負債総額は4億7147万円(2021年12月期決算時点)。
1952年に5名の酪農家により任意組合として発足し1964年4月、農事組合法人出雲崎酪農組合として法人化した。
牛乳の製造販売を主体に、コーヒー、果汁、乳酸菌飲料やヨーグルト、プリン等の製造販売も手掛け、生協や食品スーパーのほか学校給食や事業所にも営業基盤を築き、1994年12月期には売上高18億7407万円を計上した。2017年4月には組織変更を行い、現商号に変更。各種商談会等にも参加し、新たな販路の開拓等にも努めていた。
しかし、牛乳の需要低下や同業他社との競争激化等で売上は減少傾向を余儀なくされ、採算も悪化。また、「新型コロナウイルス」感染拡大に伴う学校給食の中止等で需要はさらに落ち込んだ。2021年12月期の売上高は9億9165万円に減少したうえ、8580万円の赤字を計上し債務超過額が1億1576万円まで拡大。資金繰りも限界に達し、今回の措置となった。
コロナ禍で急増した「早期・希望退職」募集が減少に転じたことが分かった。経営に大きなダメージを受けた業界での募集が一巡したためで、外食や鉄道・航空、観光などでの減少が目立つ。
新電力事業者のFTエナジーは7月1日、東京地裁より破産開始決定を受けた。負債は現在調査中。新電力の倒産は今年に入ってISエナジーに次いで5社目となる。