テラファーマ(株)(新宿区)と(株)オールジーン(新宿区)は4月5日、東京地裁より破産開始決定を受けた。
破産管財人には安達桂一弁護士(岩崎・安達・岡本法律事務所、千代田区九段北4-1-5)が選任された。
負債はテラファーマが19億7257万円(2021年12月期決算時点)、オールジーンが1億1314万円(同)で2社合計20億8571万円。ただし、その後一部事業を譲渡しており変動している可能性がある。
2社ともに東証スタンダードに上場していたテラ(株)(新宿区)の100%子会社。
テラファーマは、樹状細胞ワクチン療法に関する技術を背景に再生医療等製品の研究開発を手掛けていた。国立大学が実施する樹状細胞ワクチンの医師主導治験への製品提供のほか、2017年には神奈川県川崎市内の細胞加工施設で、樹状細胞ワクチンを製造していた。
しかし、売上がほとんど計上できない状況が続き、製造設備への投資などが嵩み赤字が累積し、2021年12月期には18億3262万円の債務超過へ陥った。テラからの貸付金などで事業を継続していたが、テラは不正開示や強制調査、関係者の逮捕などで信用が失墜。以降、テラからの支援が得られず、家賃や給与などの未払いが発生していた。
こうしたなか、テラが2022年8月5日、東京地裁に破産を申請し同日、破産開始決定を受けた。その後、同年12月、医薬品大手のアルフレッサ(株)(千代田区)の子会社、セルリソーシズ(株)(千代田区)に、テラファーマの再生医療等の製品事業に係る資産、債務、契約および従業員を対象に事業譲渡し、整理を進めて今回の措置となった。
オールジーンは、遺伝子検査サービスなど医療支援事業を展開していた。設立当初より赤字が続き、設立後数年で休眠していたが、同時に破産開始決定を受けた。
※テラファーマ(株)(TSR企業コード:300400446、法人番号:2010401109957、新宿区西新宿6-5-1、設立2014(平成26)年1月、資本金2億5076万9000円)
※(株)オールジーン(TSR企業コード:352873388、法人番号:6020001104701、新宿区西新宿7-22-36、設立2014(平成26)年2月、資本金4500万円)
※テラ(株)(TSR企業コード:296045896、法人番号:4010001132341)
※アルフレッサ(株)(TSR企業コード:291045634、法人番号:3010001027880)
※セルリソーシズ(株)(TSR企業コード:695141090、法人番号:7010001226231)
関連記事はこちら
・バイオベンチャーのテラ 適時開示の4割が事実と異なると公表
・バイオベンチャーのテラが破産申請 上場企業の倒産は23カ月ぶり
1946年に個人創業、70年以上の業歴を持つ老舗の総合印刷業・冨士印刷が13日、東京地裁に破産を申請した。負債総額は債権者約310名に対し約43億円。
総合印刷業の冨士印刷は1月4日、事業を停止し東京地裁への破産申請を金井暁弁護士ほか4名に一任した。負債総額は約17億円。同社は1946年に創業し、70年以上の業歴を持つ老舗企業だった。