毎月気になる企業をピックアップし、その企業の占星術的な視点からポイントをお伝えしています。今回は三越(1904年12月6日設立)をピックアップしました。
三越伊勢丹グループの「三越」は、1673年に呉服屋「越後屋」として創業し、2023年には350年の節目を迎えました。1904年には日本で初めて「デパートメントストア宣言」を行い、日本初の百貨店としての地位を確立しました。
2008年に、売上高で国内4位の三越と5位の伊勢丹が経営統合し、三越伊勢丹ホールディングス(HD)として新たなスタートを切り、一時は日本の百貨店業界で首位に立ちましたが、2022年には髙島屋にその座を譲る結果となりました。
ネットショッピングの台頭や、消費者ニーズの多様化などで百貨店のビジネスモデルそのものが根底から問い直されて久しいですが、三越、ひいては伊勢丹を含めたグループの行方はどうなのでしょうか。
最初に、「三越」の企業傾向を西洋占星術を使ってチェックしていきたいと思います。
設立日に関して、百貨店の三越単体を見るならば、最初に法人化した「株式会社三越呉服店」の時期が妥当になりますので、1904年12月6日設立でホロスコープを作成しました。
ただ、現在は統合して三越伊勢丹HDの運勢の影響を強く受けるので、この両社の特徴から見ていきます。
三越のホロスコープを見ると、射手座を強調しており、これは集団の力を使った強い成長欲求がある企業であることがわかり、三越のチーム一丸でそのブランドを構築した歴史が伺えます。
そして、最先端を意味する天王星の影響も強く受けており、まさに日本で初めて「デパートメントストア宣言」を発した百貨店に相応しいホロスコープといえるでしょう。
加えて伝統と格式を意味する土星が企業発展の太陽にポジティブに影響しており、高級志向の顧客をターゲットとした老舗スタイルは、はまり役のポジショニングだったでしょう。
また三越の競争優位性を維持する上で重要な要素となっている接客力を証明するように、ホスピタリティーを意味する海王星の影響も強く受けているホロスコープになっています。
このようにあらゆる側面から百貨店「三越」を体現するようなホロスコープでしたが、2008年4月1日に伊勢丹と経営統合し、三越の企業としてのカラーが変わることになります。
三越伊勢丹HDのホロスコープでは、伝統やホスピタリティーは維持しつつも、牡羊座を強調していることから新たなビジョンを掲げ邁進するホロスコープへと転換されています。
この新時代に勝ち抜くための企業として相応しいホロスコープと言えますが、2022年に髙島屋に首位の座を譲る結果となってしまった要因に「脱百貨店」戦略や「OMO」戦略の遅れが言われています。「OMO」(Online Merges with Offline)はネット販売とリアル店舗をつなぐショールーム型店舗のことです。
これらを象徴するような素早い改革力は高島屋のホロスコープを見るとかなり強く、三越伊勢丹HDにとっては不利な状況が続きそうです。
今後、三越伊勢丹HDが首位を奪還することがあるとすれば、「脱百貨店」や「OMO」などを後追いするのではなく、牡羊座のオリジナリティーを発揮した戦略を打ち出せるかどうかにかかっていると予想出来ます。
ではこれから三越の今後の流れを見てみようと思います。