宮城の「ミヤコーバス」は名鉄・全国制覇の名残?

「ミヤコー」の愛称で、宮城県一円に路線が延びる宮城交通バス。仙台を中心に、蔵王や松島などの近郊観光地をはじめ、隣県にも路線が延びる中長距離路線を運行する地域有力バス会社だ。だが、宮城交通としての設立は比較的新しく、といっても50年ほど前の1970年、宮城県内を走る宮城バス・宮城中央バス・仙南交通が経営統合(新設合併)して誕生した。

この宮城交通の筆頭株主は愛知県本社の名古屋鉄道<9048>。名鉄グループの一員ということになる。名古屋鉄道が経営参加したのは1975年のことだ。勝手な想像だが、本州の一大拠点、名古屋さらに東海地方を制した名鉄では、関東を越え東北制覇の足がかりとして仙台に進出した、その名残かもしれない。

実は、この宮城交通は数多くのM&Aを経て現在の姿になっている。例えば、「ミヤコー」の愛称で知られるミヤコーバスは、宮城交通の完全子会社という位置づけになる。見た目は全部「ミヤコーバス」だが、宮城交通の路線バスとミヤコーバス株式会社の路線バスが共存するという事業形態にもなっている。

そのミヤコーバスの前身は、ミヤコーグループの宮交気仙沼バス株式会社である。かつて宮城交通が経営不振に陥り、傘下の赤字バス子会社6社を整理する際に、黒字だった宮交気仙沼バスが6社のバス事業を譲り受けて6社は清算することとなった。その宮交気仙沼バスがミヤコーバスという名称で、宮城交通の子会社として事業を行っているということになる。