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【意外な子会社M&A5選 】アース製薬<4985>がツムラのバスクリンを買収(2012年)

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※画像はイメージです

え? なんであの会社がこの会社を買うの? この会社ってあのグループだったの? と思わず驚かずにはいられない、意外なM&Aがある。そんなディールを集めてみた。買収の狙い、そしてそこから見えてくるものとは…?

アース製薬〈4985〉、ツムラのバスクリンを買収

(買収金額 約180億円 出資比率 約80%、買収時期 2012年2月)

家庭用殺虫剤の『ごきぶりホイホイ』、オーラルケアの『モンダミン』といえば、誰もが知っているアース製薬の主力商品。そのアース製薬の創業は1892年に遡り、今年、創業125年となる。その老舗中の老舗企業が買収したのがバスクリン社である。

バスクリン社が製造販売する『バスクリン』は、もともとアース製薬と同時期の1893年に創業したツムラ(津村順天堂)の主力商品。その後、2008年にMBO(経営陣が参加する買収)によりツムラライフサイエンスが独立し、『バスクリン』はツムラライフサイエンスの主力商品となった。そして2010年に、ツムラライフサイエンスはバスクリンに社名変更した。アース製薬によるバスクリンの買収は、当時、老舗企業による老舗企業のM&Aと注目を集めた。

この買収により、業界内の“勢力図”が大きく変わる。入浴剤の市場シェアは当時3割ほどが『バブ』を主力商品とする花王で、『バスクリン』は2位に甘んじていた。3位は『バスロマン』を主力商品とするアース製薬。ところが、この買収によりアース製薬が花王を抜いて首位の座につき、入浴剤の市場シェアの4割を占めるようになる。

この背景には、熾烈を極めた家庭用化学品メーカーの生き残り戦略があった。家庭用化学品メーカーは、アース製薬をはじめツムラなど老舗企業が多く、市場は成熟した環境にある。では、どこに活路を見いだすか。アース製薬は、バスクリンを買収した同年、日本毛織の子会社だったニッケペットケアを買収。さらに2年後の2014年には白元アースを設立し、経営破綻した同業大手の白元の事業を承継(100%子会社)し、2016年にはペット用品のジョンソントレーディングを子会社化した。

アース製薬の生き残り戦略は、成熟市場のなかでの事業領域の拡大だ。成熟しながらも厳しい検査基準が求められる市場において、迅速なM&Aによって包囲していくという戦略。市場では、まさに、生き残りを賭けた一網打尽、生殺与奪の戦いが繰り広げられている。

文:M&A Online編集部

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『ごきぶりホイホイ』や『アースノーマット』、『モンダミン』等で有名なアース製薬は、殺虫剤などの衛生薬品の製造・販売を行い、フマキラー、エステー、小林製薬とともに日本を代表する日用品メーカーである。大塚製薬の傘下に入り、最近は国内外の企業とのM&Aや業務資本提携を積極的に進め海外展開を図る。株価もヒアリ特需が追い風となり右肩上がりだ。


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