リコー<7752>は、保有するコカ・コーラボトラーズジャパンホールディングス<2579>の株式のすべてを4月に約560億円で売却することを決めた。コカ・コーラボトラーズジャパンHDが実施する自己株式の公開買い付け(TOB)に応じる形をとる。実は、リコーは日本コカ・コーラ(東京都渋谷区、持ち株比率13.55%)に次ぐ大株主で現在、8.28%を保有する。複写機を中核とする事務機大手と「コカ・コーラ」の意外な関係とは。

リコー創業者がボトラーの初代社長

 その答えはリコーの創業者・市村清(1900~1968年)がコカ・コーラボトラーズジャパンHDの前身企業の創設に深くかかわっていたことにある。

 コカ・コーラボトラーズジャパンHDは2017年4月、西日本をエリアとするコカ・コーラウエストと関東・東海を地盤とするコカ・コーライーストジャパンが経営統合して発足した。両社のうち、コカ・コーラウエストは1960年に福岡市に設立された日米飲料(その後、北九州コカ・コーラボトリングなどに社名変更)を母体とし、同社の初代社長を務めたのが市村だったのだ。

 福岡県、長崎県、佐賀県の北九州を営業テリトリーとしてスタートしたが、1999年以降、南九州、中国、近畿のボトラー(製造・販売会社)各社を順次統合し、西日本一帯をカバーするコカ・コーラウエストとして生まれ変わった経緯がある。

コカ・コーラボトラーズジャパンホールディングスが本社を置く東京ミッドタウンタワー(中央のビル。東京・六本木))

 今回、コカ・コーラボトラーズジャパンHDが実施する自己株式TOBは発行済み株式の9.21%にあたる約1900万株の取得を目指す内容。買付期間は2月22日から3月22日で、買付価格は1株あたり3275円。リコーはTOBに応じて、保有する1700万強の全株を総額560億円で売却する。リコーは2018~2018年度に、商用印刷や産業印刷などの成長分野で2000億円のM&A投資を行うことを2月初めに発表しており、株式売却で得た資金を成長投資に充当する考えだ。一方、コカ・コーラボトラーズジャパンHDはTOBを通じた自己株取得によって1株あたり当期純利益(EPS)や株主資本利益率(ROE)などの資本効率向上を目指す。