それでは、M&Aのスキームに話を戻しましょう。合併や会社分割は消費税の対象となるでしょうか。これらは資産や負債を包括的に承継する組織法上の行為であり、資産の譲渡とは異なりますので課税対象外となります。
株式譲渡は資産の譲渡ではあるものの「非課税」という扱いでしたが、合併や会社分割はそもそも資産の譲渡に当たらないという意味で「不課税」と呼ばれます。
こうした非課税や不課税となるスキームに対して、事業譲渡や現物出資では消費税が課税されます...
M&Aを実行する際、FAの選定、当事者間の交渉、デュー・ディリジェンス、基本合意の締結等々…様々な手続きや調査に時間と労力が求められる。その中の実施すべき調査の一つに「税務ストラクチャンリグ」がある。主に組織再編税制の観点から解説したい。
平成30年税制改正で創設された「特例事業承継税制」のメリットについて、ビジネス・ブレインの畑中孝介税理士が解説します。さらに4月下旬に募集が開始された「事業承継補助金」についても紹介。
2018年度(平成30年度)の税制改正では、中小企業経営にとってプラスとなる制度がいくつかある。これら制度を活用して業績が好転すれば、その後の事業展開の一つとしてM&Aなども浮上してくるはず。主な三つの制度を紹介する。
M&Aに関連する税制としては「連結納税」以外に「グループ法人税制」、「組織再編税制」などがあります。どのような形態のM&Aでこれらの税制が適用されるのか、その違いを明らかにしてみましょう。