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【中小企業・事業承継】平成30年度税制改正で事業承継が大幅改正!?

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※画像はイメージです

シリーズ中小企業経営・事業承継に活用したい手法 その9
-緊急企画「平成30年度税制改正で事業承継が大幅改正!?」

シリーズ事業承継の活用手法として、中小企業の事業承継や 財産の分散防止に効果的な信託などを解説しています。今回は平成30年税制改正で急きょ浮上した事業承継税制の抜本改正についてお伝えします。

日本の中小企業の社長の平均年齢が67歳にもなろうとしており、産業政策上事業承継が重要な課題になっています。このまま手を打たないと日本の産業を支える中小企業が倒産し、雇用の確保もままならない状況になってしまうという懸念点があります。

そこで、経済産業省・中小企業庁が中心となり、事業承継税制を大幅に改正しようとしているようです(10/30読売新聞より)。
そこには財務省の壁があるものの、事業承継税制を改正しないと数百万人の雇用が失われるとの試算もあり、ぜひ対応してもらいたいものです。
現状の報道を見る限り5年もしくは10年での時限立法になるようですので、もし改正が成立したら、すぐに検討に着手すべきでしょう。
成立した場合には当社では来年1月27日日曜日に行う税制改正セミナーにて解説をする予定です。

■おもな改正のポイント

(1)納税猶予制度→納税免除制度へ変更
(2)5年平均で8割の雇用維持の義務
(3)株数のうち2/3までが対象→100%全部対象に!
(4)M&Aの場合でも 登録免許税や不動産取得税を減免

(1) 納税猶予制度→納税免除制度へ変更
現行制度は納税猶予であり、贈与を受けた後、次に贈与もしくは相続するまでの間の猶予となります。要するに未来永劫延々と代々引き継がない限りどこかでは税金を払うことになるということですが、これが一定期間経過後は免除しようということが検討されています。

(2)5年平均で8割の雇用維持の義務
現行制度では5年間平均で8割の雇用維持が義務になっています。
制度創設当初は人手あまりでしたが、現状では雇用したくても人が取れないということも多く、意図せず8割を下回ってしまうケースもありました。
また従業員5人以下の場合には2人以上減ると要件満たしていないことになってしまいます。これを小規模企業は免除するとか、雇用以外の要件も検討するとかいう動きのようです。

(3) 株数のうち2/3までが対象→100%全部対象に!
現状では1/3は課税対象になってしまいます。これを全部免除対象にしようということが検討されています。特に株価が高い会社は1/3とはいえ数億円にもなることもあり朗報と言えるでしょう。

(4) M&Aの場合でも 登録免許税や不動産取得税を減免
M&Aであっても、登録免許税や不動産取得税は減免対象になっていませんでしたが、これを減免対象に加えることが検討されています。買収や事業譲渡の場合に減免されることになります。

本記事は、 メルマガ「ビジネス・ブレイン通信」より転載しております。

税理士 畑中 孝介 (はたなか・たかゆき)

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ビジネス・ブレイン税理士事務所 所長・税理士

1974年北海道生まれ。横浜国立大学経営学部会計情報学科卒業。 企業の連結納税や組織再編に関する知見を持ち、上場企業の子会社から中小企業・公益法人・独立行政法人・ファンドまで幅広い企業の税務会計顧問業務を行う。また、近年では種類株や信託、持株会社を活用した事業承継戦略の立案に注力している。戦略的税務・事業承継・税制改正などに関するセミナーや、「旬刊・経理情報」「税務弘報」「日刊工業新聞」「日経産業新聞」「銀行実務」など新聞・雑誌への執筆も精力的に行っている。


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