シリーズ事業承継の活用手法として、中小企業の事業承継や財産の分散防止に効果的な信託などを解説していますが、今回は平成30年税制改正で創設された「特例事業承継税制の創設」をお送りします。
このまま事業承継に取り組まないと120万社の中小企業が衰退廃業するともいわれています。
こんな超特例ともいえる税制をよく中小企業庁と議員さんが財務省を説得したなという内容ですのでメリットもかなりあります、ぜひご活用ください。

なお、計画策定は5年間限定です。それを過ぎると使えなくなりますのでご注意ください!
勘違いしている方も多いのですが、一般の事業承継税制は恒久措置として残っています!特例事業承継税制が期間限定で創設されたのです!

(全体像)
後継者が、代表権を有していた者から、贈与贈与等により非上場株式を取得した場合には、死亡の日等まで贈与税の納税が猶予されます。
(その後相続税の納税猶予でさらに次世代に猶予継続も可能)

一般の事業承継税制と今回創設された特例事業承継税制の違いは以下の通りです。

・対象株式:2/3 → 全株
・相続猶予対象:80% → 100%(従来は実質53%→100%へ)
・雇用確保要件:5年平均80%維持 → 実質撤廃
・贈与者:先代経営者のみ → 複数株主(一般も同時に改正)
・受贈者:後継経営者1人 → 後継経営者3名まで(代表権&株10%以上)
・相続時精算課税:推定相続人等 → 推定相続人等以外も適用可
・株価減免要件:民事再生等のみ → 譲渡・合併・解散時を加える

など大幅に拡充されています。

注意:計画は30.4.1-35.3.31までの5年間に作成しないと使えません。
また、贈与は39.12.31までに完了する必要があります。

ですので例えば今50歳の経営者が60歳までに代表もおりて、株も渡すことは考えにくいので 若い経営者だと使いにくいと思います。
また、今回の制度は納税猶予ですので、リスクは残ります。そのため株価の引き下げ対策などきちんと実施したうえで実行すべきだと思います。

税制優遇に続き「事業承継補助金」募集開始
先月お伝えしたとおり、平成30年度税制改正では“特例承継税制”ができ事業承継に新たな選択肢が広がることになり、M&Aにおける組織再編の推進ということで不動産取得税・登録免許税が大幅に減税されることになりました。
「認定経営革新等支援機関(当社も登録しています)」による経営力向上計画の確認を受けたうえで経産局の認定が必要です。
こちらの計画策定や事業構造改革に補助金が出ることになりました。
こちらも「認定経営革新等支援機関」による確認が必要です。

~平成29年度補正事業承継補助金~後継者承継支援型「経営者交代タイプ」(I型)

(1)地域経済に貢献する中小企業者等による
(2)事業承継をきっかけとした(事業再編・事業統合を除く)
(3)新しい取組(経営革新や事業転換)を支援します。
補助上限:経営革新を行う場合 最大200万円
(事業所の廃止や既存事業の廃止・集約を伴う場合、廃業費用として最大300万円上乗せ)
補助率 2/3または1/2

4月下旬から公募開始になっており、7月ごろ交付決定が下りる予定です。
なお予算規模は11億→50億と5倍になっています。
(前回は12%程度の採択率でしたので採択率は50%くらいに上がりそうですね)

※本記事は、 メルマガ「ビジネス・ブレイン通信」より転載しております。

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