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【中小企業・事業承継】属人株式の活用実例

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※画像はイメージです

シリーズ中小企業経営・事業承継に活用したい手法 その12「属人株式の活用実例」

シリーズ事業承継の活用手法として、中小企業の事業承継や財産の分散防止に効果的な信託などを解説していますが、今回は「無議決権株式と属人株」のうち属人株式の活用実例をお送りします。

前回お伝えしましたが、属人株とは会社法109条に規定されているもので(詳しくは前回のコラムを参照下さい)なんと、株主ごとに異なる取り決めを定款変更でできちゃうんですね!
さらに登記事項にもなっていないため登記も必要ありません!!
では、どんなことが規定できるかというと株主の権利のうち“剰余金配当請求権”“残余財産請求権”“議決権”が会社法105条に規定されています。つまり配当とか議決権とかが決められるんですね!
当社でも属人株を使った事業承継や株主対策を行っています!

当社ではこれを事業承継に主に活用しています。
株式は相続対策で後継者に渡したいが、まだ支配権は持っていたい!
といったニーズにこたえるために設計しています。

代表取締役が保有する株式の議決権を10倍とする。
→こうしておけば代表取締役の議決権だけが10倍になりますので

・後継者を代表取締役にするまでは経営者の株式だけが10倍の議決権となります。
・後継者を代表取締役にすれば後継者の株式も10倍になるんですね!
・さらに先代が代表取締役を退任すれば議決権は元の1倍になり
・後継者の株だけが10倍となり、ここで完全に後継者にマジョリティーが移動することになります。

自分が納得するまでは支配しておくということが可能になります。
しかし、代表取締役の選任方法や、自分が意思決定できなくなった場合のことも考えておかないと悪用されると乗っ取られますので、活用の際には税理士だけでなく司法書士さんや弁護士さんを含めてきちんと制度設計とリスク管理する必要があります!
しかし登記がいらないので手続きは株主総会さえ開けばあっという間に終わります。

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※本記事は、 メルマガ「ビジネス・ブレイン通信」より転載しております。

畑中 孝介 (はたなか・たかゆき)

ビジネス・ブレイン税理士事務所 所長・税理士

1974年北海道生まれ。横浜国立大学経営学部会計情報学科卒業。 企業の連結納税や組織再編に関する知見を持ち、上場企業の子会社から中小企業・公益法人・独立行政法人・ファンドまで幅広い企業の税務会計顧問業務を行う。また、近年では種類株や信託、持株会社を活用した事業承継戦略の立案に注力している。戦略的税務・事業承継・税制改正などに関するセミナーや、「旬刊・経理情報」「税務弘報」「日刊工業新聞」「日経産業新聞」「銀行実務」など新聞・雑誌への執筆も精力的に行っている。


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