端末値引ができないMVNOの「救世主」となるか

一般にMVNOの通信速度は携帯電話会社との専用契約に比べると低いが、料金は格安。IIJでは音声通話と3GBのデータ通信が可能なプランで月額1600円から。一方、ドコモは同2980円(1GBのデータ通信が可能)から。ただし、ドコモでIIJと同じ3GB分のデータ通信を利用すると3980円と2倍以上の価格差になる。

しかし、MVNOにも弱みがある。携帯電話会社のようなスマホ端末割引プランがないのだ。総務省はMVNOとの競争を促進するため、2019年10月の改正電気通信事業法施行で携帯電話会社の端末値引を最大2万円に抑えた。が、携帯電話各社は2年目でスマホを買い替えれば、残りの分割支払いを免除する手法で支払総額の3分の1に相当する大幅値引きを継続。当然、「iPhone」のような高額スマホでは値引き幅が大きくなる。

一方、MVNOで「iPhone」を利用する場合は、アップルストアか同社の通信販売でSIMフリー(どこの携帯電話会社とも契約できる)端末を購入するケースがほとんど。当然、定価販売になる。mineoのように自社で「iPhone」の旧モデルを販売するケースもあるが、価格はアップルで購入するのと変わらない。

MVNOは端末の値引販売ができないため、高額端末ユーザーには負担が大きい(mineoホームページより)

最新モデルの「11 Pro」の価格は10万6800円(税別) 、「同Max」は11万9800円(同)からと10万円を超え、ユーザーにとって値引きの有無は大きい。だが、最新CPUを搭載した「SE2」が4万円台前半で投入されれば、一括購入の「射程」に入るだろう。

携帯電話会社の端末値引額も1万5000円前後となり、月額の料金格差を考えればそれほど魅力的ではなくなる。日本は世界的にみて「iPhone」のシェアが高い。2020年春にも投入される「SE2」は、国内MVNOにとって大きな「追い風」になりそうだ。

文:M&A Online編集部