中計最終年を迎えた2018年の業績はロケットスタートを切った。2018年第1四半期(1~3月)の売上高は前年同期比72%(174億円)増の415億円、営業利益は同7.2倍(110億円増)の127億円と、記録的な滑り出しをみせた。最大の要因は電炉部材である黒鉛電極の需給逼迫に伴う販売増とこれに伴う市況(売価)の急回復。黒鉛電極は第1四半期の売上高、営業利益の増加分の7割前後をそれぞれ占めた。
昨年11月に買収した米国の黒鉛電極製造拠点は売り上げベースで45億円程度寄与した...
経済活動の源であるエネルギー資源。国際石油開発帝石は原油や天然ガスを探り当てる探鉱活動や買収した油田・ガス田の商業開発、採掘した原油・天然ガスを石油精製会社や電力・ガス会社へ販売するなど、エネルギーの「上流部門」と呼ばれる事業を担っている。
三井倉庫HDは2010年代前半にM&Aによる拡大路線を推し進めた。積極的なM&Aは業界3位が指定席だった同社をトップに押し上げる原動力になった。ただ、名実ともリーディングカンパニーとして地歩を確立するには財務体質の改善など課題が山積している。
ミライトHDはNTT向けを中心とする通信工事業界3強の一角を占める。コムシスHD、協和エクシオに続く3番手だが、M&Aに関しては互角だ。M&Aを積極活用し、新エネや電気・空調設備、アジア市場など新事業領域を拡大してきた。
高松コンストラクショングループは関西発祥の中堅ゼネコン。2017年には協和銀行(現・りそな銀行)出身の吉武宣彦が社長に就任、翌年には中核企業の高松建設でオーナー一族の社長が就任するなど新体制づくりが進む。成長戦略の要は企業買収・合併(M&A)だ。