PB商品に定評、東南アジア進出でも先行

コーナンの19年2月期の売上高構成をみると、ホームインプルーブメント部門(木材・建材、工具、金物、園芸、住設機器など)41.1%、ハウスキーピング部門(台所、インテリア、家電、日用品、収納用品、フード・酒類など)38.4%、ペット・レジャー部門(カー用品、ペット用品、文具・事務用品など)18.0%、その他(100円ショップ、書籍など)2.5%。

各部門が前期実績を上回ったが、最も伸びたのはホームインプルーブメント部門(9.5%増)。コーナンPROは同部門に含まれる。

強みは値ごろ感のあるPB(自主企画)商品の充実だ。「ライフレックス」「サザンポート」「PRO-ACT」「EDLP(毎日がお得値商品)」の4ブランドを投入している。業界に先行して2000年から中国から直接輸入を本格化し、今ではPB商品が売上全体の33%(前年同期29.8%)を占める。近年は国内メーカーとの共同開発を活発化させており、PB比40%を目指す。

2016年、ベトナムに出店:コーナン商事HPより

16年には海外に初出店を果たした。ベトナムに現地法人を設立し、ホーチミン市内の大型商業施設「イオンモール ビンタン」の核テナントとして開店した。日本のホームセンター業界では東南アジア進出は初めて。ベトナムではすでに2店舗を運営する。

18年4月、ホームインプルーブメントひろせ(大分市)と資本業務提携した。同社は食品スーパーとホームセンターを併設した業態「スーパーコンボ」を中心に30店舗を展開する地場大手。コーナンは約10%を出資し、PB商品の供給、商品の共同開発・調達、EC(電子商取引)の共同展開などを進めている。

九州はコーナンにとって福岡県4店舗、長崎県2店舗にとどまり、手薄なエリア。同様に、東北も宮城県内の6店舗だけで、今後、出資を含めてM&Aの模索する動きが活発化しそうだ。

LIXILビバと“急接近”はあるか?

ホームセンター最大手のDCMホールディングスは06年にホーマック、カーマ、ダイキの3社が経営統合して発足した。17年には準大手のケーヨーに出資して持分法適用関連会社とし、M&Aに意欲的な姿勢を見せている。

建デポはコーナン傘下で再出発するが、その母体であるLIXILグループの傘下には別にホームセンター事業を手がける上場子会社のLIXILビバがある。LIXILビバは業界準大手の一角で、関東を主力とする。

コーナンの建デポの子会社化をきっかけとして、コーナンとLIXILビバが“急接近”するようなことがあれば、首都圏でのホームセンター勢力図を塗り替える引き金になる可能性をはらむ。コーナンの首都圏での存在感が増すにしたがって、次の一手ががぜん注目される。

主な沿革とM&A
1978 コーナン商事を設立、第1号店「泉北店」を堺市に開店
1982ホームセンターリックスを経営するリックス(大阪府八尾市)を買収
1996大証2部に上場
2000徳永木材からホームセンタージョイフル徳永2店舗(兵庫県)を取得
コーナンPROの1号店を東淀川菅原店(大阪市)に併設
2001東証1部に上場
2002丸長商事(和歌山市)からホームセンター事業(5店舗)を取得
2003関東に初出店(保土ヶ谷星川店、本羽田萩中店)
2011東北に初出店(PRO仙台東インター店)
2014300店舗達成(つくば学園の森店)
2016中国ECサイト「天猫国際」に出店
海外に初出店(ベトナムのホーチミン市)
2017ホームセンターのビーバートザン(神奈川県厚木市)を子会社化
2018ホームセンターのホームインプルーブメントひろせ(大分市)と資本業務提携
2019会員制建築資材卸売りの建プロ(東京都千代田区)を子会社化(6月に予定)

文:M&A online編集部