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インターネット広告業界大手4社のM&A

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オーガニックグロース戦略のサイバーエージェント

サイバーエージェント<4751>は、M&Aを繰り返して売上を拡大していくタイプの企業ではない。むしろ、自社で事業を立ち上げ、それを育てていくタイプの企業として知られる。そのような戦略が実を結び、2014年9月期には連結売上2,000億円を突破、2016年9月期には3,000億円という高みへと到達した。

典型的な買収という手法はとらないものの、新規事業の立ち上げに丸腰で臨んでいる訳ではない。そこには、業界大手との資本提携により、スピード感をもって事業の成長につなげるという綿密な戦略が存在する。

そのような資本提携の例として、2014年12月にサイバーエージェントとエイベックス・デジタル株式会社が折半出資で設立したAWA株式会社(資本金と資本準備金の合計20億円)が挙げられる。音楽配信サービスAWAを運営する同社を共同設立するにあたって、親会社であるエイベックス・グループ・ホールディングスの株式4.44%を31億5400万円で取得するという資本提携も行っている。

また、2015年4月には、サイバーエージェント 60%、テレビ朝日40%の共同出資により株式会社AbemaTV(資本金3億円)を設立した。スマートデバイス向けの多チャンネル動画配信プラットフォームであるAbemaTVは2016年4月の開局から約1年で1,700万ダウンロードを超える盛況ぶりとなっている。

年月 内容
2009年9月 オンラインゲームのジークレストを100%子会社化
2014年12月 エイベックス・デジタルと音楽配信サービスのAWAを共同設立
2015年4月 テレビ朝日と共同出資で動画配信サービスのAbemaTVを開局

まとめ

以上のように、各社ともM&Aや資本提携を活用しながら成長への布石を打っている。セプテーニは、今期発表した中期計画で「広告事業をグローバルに伸ばす」、「強いメディアを作る」、「スマホの次に投資する」という3つの基本方針を示した。主要4社の動きを見ていると、この基本方針はセプテーニに限ったものではなく、ネット広告業界共通の課題であるようにも思える。4社のさらなる展開に期待したい。

文:M&A Online編集部

M&A Online編集部

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