図表2  親子上場会社によるTOB
買付企業 対象企業 TOBプレミアム
富士通 ニフティ 46.4%
エヌ・ティ・ティ・データ エヌジェーケー 50.0%
大崎電気工業 大崎エンジニアリング 116.8%
ハウス食品グループ本社 ギャバン 20.5%
光通信 ウォーターダイレクト 2.4%
コロプラ エイティング 11.0%

TOBプレミアムの数値は、TOBプレミアムデータベースhttps://maonline.jp/tob/2016より引用)

残り3件は、TOB以前に資本関係のない主体によるTOBで、うち2件はファンドによる買収、残り1件は同業他社による買収でした。
各事例のTOB発表時のプレスリリースによれば、いずれも、事業再生的なニュアンスの買収であるものとみられます。

2016年第2四半期のTOBプレミアムの動向

2016年第2四半期のTOB全11件のTOBプレミアムの平均は、34.68%でした。
前年同期は40.0%、直前四半期は46.12%でしたので、やや低下しています。

低下の要因としては、市場全体の株価水準が高値を維持していることや、円高・資源安などから景気の頭打ち感が強まったことなどの影響から、TOBの買い手側が見込む将来業績予想とマーケット参加者のコンセンサスベースの将来業績予想の差が縮小し、その結果、TOBの買い手側が独自の業績予想に基づいてDCF法などにより算定した理論価格に基づく買取提示価格と実際の市場価格との乖離が縮小したことが大きいと考えられます。

また、連結グループ内のTOB取引全8件の平均は37.89%、その他のTOB3件の平均は25.4%でした。

前段で書きました通り、今四半期の連結グループ外のTOBはいずれも事業再生色が強かったことから、TOBプレミアムが相対的に小さく設定され、その結果全体の平均を押し下げていると評価できます。