アドバイザーの力量が問われる

このように、カーブアウトM&Aにおけるスタンドアロンイシューは、換言すれば、売り手が売りたいと考える資産ないし機能よりも、買い手が必要とするそれらの方が遥かに広範となるという譲渡対象のスコープの不一致によるものである。

この不一致は、解消できなければときにディールが破談になるレベルの重大性を持つことも珍しくない。そこで、このような両当事者にとって極めてセンシティブといえる問題を、交渉過程において緻密な利害調整によって着地させることが、法務アドバイザーを始めとするアドバイザーの力量の見せ所と言える。

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文:柴田 堅太郎(弁護士)