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初めて利用する人の「労務デューデリジェンス」(1)

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チェックリストとはどんなもの?

前記②や③の段階で、労務デューデリジェンスに関するチェックリストを作成することがよくあります。その一部は下記のようなものです。これは「労働基準法」に関連する事項のチェックリストで、それぞれの項目について「整備されている(YES)・いない(NO)」、その改善の緊急性(評価)、その他注記事項(備考)が記されています。

チェックリストの一例

(労働基準法に関するチェックリストのそれぞれの事項につき、任意の5つを抜粋して加工)

労務<a class=デューデリジェンス・チェックリストの一例(労働基準法に関するチェックリストのそれぞれの事項につき、5つを抜粋)" title="労務デューデリジェンス・チェックリストの一例(労働基準法に関するチェックリストのそれぞれの事項につき、5つを抜粋)">
※ここでは、「k」は改善事項(3段階)、「z」は法令違反がある改善事項(3段階)と表示している。

なお、このチェックリストなどの作成帳票は法定されたものではなく、労務デューデリジェンスを行う社会保険労務士などが独自に作成しているもの。ですから、チェックの項目も、担当する社会保険労務士や労務デューデリジェンスの目的などによって変わってきます。ただ、総じていうと、数百項目(200〜500項目くらい)にわたって対象企業の労務の現状を細かくチェックします。

そして、このチェックリストは社会保険労務士側が労務監査報告書をまとめる際に活用することはもちろんのこと、対象企業として労務の現状把握、今後の労務課題の解決・解消の筋道として活かすこともあります。多くの面で“使いで”のあるリストなのです。

取材協力:特定社会保険労務士 佐藤広一/編集:M&A Online編集部

佐藤 広一 (さとう・ひろかず)

特定社会保険労務士。HRプラス社会保険労務士法人代表社員、ASIA BPO SERVICES PTE.LTD(シンガポール現地法人)ディレクター。

2000年、さとう社会保険労務士事務所(現HRプラス社会保険労務士法人)開設。人事労務担当者にコミットした人事労務相談、コンサルティング、M&Aの労務デューデリジェンスなどを積極的に展開。また、ASEAN諸国への進出支援を手がけ、海外赴任者に対する賃金制度の設計、海外赴任規程の作成などを行う。

主な著書に、『図解と書式でやさしくわかる! 社会保険事務 最強ガイド』『図解でシッカリ! よくわかる労働法』『東南アジア進出企業のための 海外赴任・海外出張の労務と税務 早わかりガイド』など多数ある。

https://ssl.officesato.jp/


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