未払い時間外労働手当の算定の問題は金額で不備を示す

最近は、未払い時間外労働手当の算定の問題が多くの企業で指摘されています。そのことについて、指摘し得る事項があれば、「算定の条件」を明示するとともに、どの部署に指摘し得る事項があるかを、金額で正確にはじき出します。加えて個別のタイムカードの打刻状況から、未払い時間外労働手当が発生していそうな人物(社員)を特定し、被買収企業すなわち監査対象法人に改善の必要性を言及するケースがよくあります。

ここでは典型的な業務監査報告書でその内容の一部を示しましたが、報告書全体では、ざっとA4用紙で20枚(表・裏で計40ページ)ほどです。添付書類を含めて換算すると、概ね労務関係のビジネス書の半分くらいの分量になります。

監査を求めた企業すなわち買収側の法人は、その報告書を読み込んで、
被買収企業のどこに労務の問題があるか
それは事前もしくは事後に改善・解決でき得るものなのか
“人”の面でのシナジーを発揮し得るのか
はたして本当にM&Aを実施するに値するかどうか
などを検討していくのです。

取材協力:特定社会保険労務士 佐藤広一/編集:M&A Online編集部