労務全般にわたる「コンプライアンス整備状況」を詳細に記述

労務監査報告書には「労務コンプライアンス整備状況」という項目が必ずといっていいほど明記されます。いわば、労務全般において、どのようなコンプライアンス状況にあるのかを細かく示したものです。

おもに書面監査で確認する部分ですが、「どんな状況を確認しているか」を示すうえで、その確認事項を列挙しておきましょう。

労働条件通知書・雇用契約書の記載内容から賃金台帳の法的記載事項、年次有給休暇、賃金・賞与・退職金、36協定、変形労働時間制、割増賃金などの労働基準法関係
健康診断、安全衛生教育などの労働安全衛生法関係
母性健康管理、性別による差別的措置などの男女雇用機会均等法関係
継続雇用制度などの高年齢雇用安定法関係
障碍者雇用などの障碍者雇用促進法関係
育児介護休業、育児介護時短などの育児介護休業法関係
健保、厚年、労保、雇保などの社会保険・労働保険関係
その他

およそ労働関連法規の全般にわたって、詳細に監査したことを示していきます。

これらの項目について、監査所見を順次示していきます。たとえば、「労働条件通知書・雇用契約書の記載内容」での不備があれば、法令条文、絶対的必要明示事項を報告書に明記するとともに、被買収企業の不備である部分を指摘し、それは「雇い入れ段階の労務リスクを内在化させるため、是正が必要である旨」を明記するわけです。

また、「育児介護休業法関係」では、ヒアリングにより未整備な面が明確になれば、「就業規則に定めがあって初めて制度として認められるものであるから、早急に規程の作成・見直しに着手されたい」といった言及をしています。

こうした「労務コンプライアンス整備状況」においては、
条文の明記
書面調査、ヒアリングによる調査の状況
不備がある場合のリスクの明示
対処法の明示
といった流れで指摘し得る事項を一つひとつ明示しています。