「新津油田」新潟に花開いた石油王の足跡|産業遺産のM&A

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新潟市秋葉区新津にある中野邸(中野記念館)そばの新津油田金津鉱場跡の油井。一帯は国指定史跡に

塩谷事件を経て、石油業界のスターダムにのし上がる

新津油田の採掘で財を成し、“石油王”と呼ばれたのが中野貫一である。貫一は江戸後期の1846年、金津の大地主であった中野家に生まれた。新潟(越の国)の石油(燃土・燃水)の採収そのものは日本書紀によると668年からあったとされ、1800年代初頭には中野家に金津周辺の石油採掘権が独占的にあったとされている。

貫一が14歳のときに、父次郞左衛門が他界する。家督を継いだ金津の若き“御曹司”は、勇躍、新たな石油坑の採掘に勤しんだ...

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