石貨・南極の石・オオカミ像…「日比谷公園」の意外な見どころ!

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ローマ建国神話にちなんだ「ルーパ・ロマーナ像」(日比谷公園)

石貨、南極の石、オオカミ像…。都心の緑のオアシスと形容される日比谷公園(東京・千代田区)。開放的な広場と四季折々の豊かな自然がバランス良く配置され、散歩やちょっと一休みにもってこいだ。そんな園内の所々に、意外な見どころがあった。

1メートル以上もある石の貨幣

日比谷公園の開園は1903(明治36)年。皇居に隣接し、ビジネス街と霞が関の官庁街に囲まれる。元々は大名屋敷地で、明治の初めに陸軍練兵場となり、その後、日本初の洋式都市公園として整備された。広さ16万1600平方メートルは東京ドームの約3.5倍にあたる。

日比谷交差点に面した有楽門から日比谷見附跡の石垣を抜けると、幾何学文様が特徴の第一花壇が広がる。その通路脇に置かれているのが真ん中に穴があいた円形の石。石貨(せっか)だ。

サイズは長径1.35メートル、短径1メートル。案内板によると、南太平洋ヤップ島(現ミクロネシア連邦)でお金として使われていた貨幣で、直径の大小、表面が滑らかか粗いか、形のよしあし、運搬の難易によって価値が決められたという。1925(大正14)年に寄贈されたが、当時、現地では1000円程度で通用していたらしい。

ミクロネシアで使われていたという「石貨」

隣には南極の石が並ぶ。東オングル島の慎太郎山(標高40メートル)で南極観測隊が採取し、重さ150キログラム。園内に設置されたのは1966年のこと。

すぐ近くには古代スカンジナビア碑銘訳。スカンジナビアのバイキングの古代北欧文字碑を模したもので、日本への北極航路開設10周年を記念し、1967年にスカンジナビア航空から寄贈された。

石といえば、「松石」というのもある。3000万~5000万年前の松の植物化石で、昭和初期に福岡県の炭坑で発見された。第一花壇の東側、ガーデンレストラン「日比谷サロー」近くにある。

フィリピン独立運動の英雄も鎮座

第一花壇からテニスコートに向かう途中には、ルーパ・ロマーナ像がある。ローマの建国神話にまつわるロムルス・レムス兄弟がオオカミの乳を飲んでいる彫像で、第二次世界大戦前夜の1938年に駐日イタリア大使館から当時の東京市に贈られた。日独伊3国同盟が結ばれたのはその2年後のことだ。

もう一つ見逃せないのはホセ・リサール像。ホセ・リサール(1861~1896)はフィリピン独立運動の国民的英雄で、生誕100年にあたる1961年に日本人の有志によって設置された。その場所は日比谷通りを背に日比谷見附跡の石崖と向き合うあたり。

フィリピン独立運動の英雄…ホセ・リサール像

今回紹介したのは普段、通い慣れているにもかかわらず、知っていそうで意外と知らないミニスポットかもしれない。散策がてら、ちょっとばかり足を止めてみてはいかが。

文:M&A Online編集部

M&A Online編集部

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