日本の鉱山史を一言で振り返ると、基本は「江戸期以前に各地の藩で採掘が始まり、明治期に入るとそうした鉱山は国有化され、やがて“大資本”三菱をはじめ財閥に払い下げられて、その後、採掘が終わるとともに、自治体や関連組織に観光施設として委ねられる」ということになる。
もちろん例外はあり、別子銅山といった住友財閥系もあるが、生野銀山、夕張炭鉱、日本各地の名だたる金山、銀山、銅山、炭鉱など、いわゆる鉱山の多くは皆似たような歴史をたどってきた。
「佐渡の金山」も、例外ではない...
色絵磁器として国内はもちろんのこと海外でもつとに有名な石川県の伝統工芸「九谷焼」。その歴史は幾度かの栄枯盛衰を重ね、また分派も行われ、いわば数多くの経営統合や分散を経て現在に至る産業技術遺産といえる。その産業技術史を綾を振り返ってみた。