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​龍水社 日本時計史の断片を刻む|産業遺産のM&A

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毎正時にデモンストレーションされる「しもすわ今昔館おいでや」の水運儀象台

6月10日は「時の記念日」。日本で初めて時計装置が使われた日とされ、1920年に制定された。1920年5月から7月にかけて、国立科学博物館の前身である東京教育博物館で、当時、時間にあまり頓着していなかった庶民の時間厳守を促すため、時間をテーマにした「時」展覧会が開催された。この展覧会が好評だったことをきっかけに誕生した記念日である。

今年はその100周年。実に100年ぶりに東京・上野の国立科学博物館で6月5日から7月12日にかけて「『時』展覧会2020」が開かれている。

人はいつから時を意識したのか

日本で装置としての時計の歴史は100年だが、そもそも人はいつから時を意識し始めたのか。日本では1350年ほど前の671年、天智天皇が漏刻(水時計)を使って初めて報時を行ったとされている。

世界ではさらに古く、1万年以上前から時刻を計測する日時計が使われていたという。その後、装置としての時計がつくられたのは1090年のこと。大型の水時計(水運儀象台)である。その後、ぜんまい時計が生まれ、1582年頃にガリレオが振り子の等時性原理を発見、ホイヘンスが振り子時計を開発し、時計の精度が画期的に向上した(日本時計協会「時計の歴史」から)。

時計は18世紀の西欧、19世紀の米国で産業として目覚ましい発展を遂げた。日本でも明治期に太陰暦から太陽暦への移行を行い、クオーツ、アナログクオーツ、デジタルクオーツへと発展した。

現在、諸外国はもちろん日本にも数多くの時計メーカーが活躍し、技術の進化や装飾・筐体の個性を競い合い、百花繚乱の状態である。業界全体から見れば、龍水社の歴史はその一断片といえるかもしれない。だが戦後、長野県の伊那・諏訪地方における精密機械工業の発展の礎の1つだったのである。

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