炭鉱のまちとして知られる福岡県大牟田市。三井三池炭鉱関連の産業遺産が点在するが、旧三川電鉄発電所はその大牟田市の三池港のそばにある。1909年の建造から100年以上経った今も、現役の建造物として使われている。
外観を見ると実に端正かつ瀟洒である。建造物の面積としては東西に30メートルほど、南北に20メートルほどで、規模がほぼ等しいレンガ造りの平屋建て2棟が整然と並んだ格好をしている。建造された当時は三池炭鉱の専用鉄道線に電力を供給するため、変電所の北側にある四山火力発電所が生んだ交流の電気を直流へ、鉄道用に変換する変電所であった...