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新型コロナウイルス用ワクチンの開発に乗り出す「リプロセル」ってどんな会社

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写真はイメージです

京都大学・東京大学発のバイオベンチャー企業であるリプロセル<4978>が、新型コロナウイルス用ワクチンの開発を目指す国際研究コンソーシアムに参加することになった。

ベルギーのバイオテクノロジー企業eTheRNAが中心となり、ワクチン開発を手がける米国のEpiVax社、Nexelis社、ベルギーのThe Center for the Evaluation of Vaccination of the University of Antwerpの4者にリプロセルが加わり、それぞれの技術を活用して、2021年初頭に見込まれる臨床試験に向けワクチン開発を加速する。

同ワクチンは鼻腔内への投与で効果を発揮するもので、当初は医療従事者や感染者の家族などの感染リスクの高い人たちをターゲットとし、将来は新型コロナウイルスが変異した場合でもワクチン効果が維持されるようにデザインする予定という。リプロセルとはどのような企業なのか。

世界初のiPS細胞事業を実現

リプロセルは2003年の設立で、2005年に再生医療に用いられるES細胞(胚性幹細胞)用培養液(研究試薬)の販売を開始した。

2007年に京都大学の山中伸弥教授が世界初のヒトiPS細胞(多能性幹細胞)の樹立に成功した際に、リプロセルの培養液が使用された。2年後の2009年には世界初のiPS細胞事業となる、ヒトiPS細胞由来心筋細胞の製造販売を始めた。

2013年に大阪証券取引所JASDAQ(現・東京証券取引所JASDAQ)市場に上場したあと、2014年にバイオテクノロジー企業である英国のReinnervateと米国のBioServeをそれぞれ子会社化するとともに、米国StemgentからiPS細胞事業部門を買収した。

さらに2015年に受託研究サービスを手がける英国のBioptaを、2018年にインドのバイオテクノロジー企業Bioserve Indiaをそれぞれ傘下に収めた。

現在は試薬や培地、細胞、コーティング剤、凍結保存液、細胞剥離液、染色キット、ヒトiPS細胞などの製品を持つ。

リプロセルの沿革
2003 リプロセル設立
2005 ES細胞用培養液(研究試薬)の販売を開始
2007 京都大学の山中伸弥教授が世界初のヒトiPS細胞の樹立に成功。その際にリプロセルの培養液が使用された。
2009 ヒトiPS細胞由来心筋細胞の製造販売開始(世界初のiPS細胞事業)
2013 大阪証券取引所JASDAQ(現・東京証券取引所JASDAQ)に上場
2014 英国のReinnervateを子会社化
2014 米国のBioServeを子会社化
2014 米国のStemgentのiPS細胞事業部門を買収
2015 英国のBioptaを子会社化
2018 インドのBioserve Indiaを子会社化
2020 新型コロナウイルス用ワクチン開発の国際研究コンソーシアムに参加

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