東京や大阪、福岡など7都府県に緊急事態宣言が出されたことを受け、料理の宅配を巡る動きが活発化してきた。外出の自粛が一段と強く要請されるのに伴い、宅配需要が増大するとみられるためで、飲食店の生き残り策の一つとして宅配ビジネスに注目が集まりそうだ。 

宅配注文で半額分のクーポンを還元するキャンペーンも

スマートフォンやパソコンから注文すれば、自宅やオフィスに料理を配達するサービス「出前館」を運営する出前館<2484>と、宅配寿司「銀のさら」などを運営するライドオンエクスプレスホールディングス<6082>は2020年4月7日に、需要増加が見込まれる出前の配達スタッフとして休業や営業縮小を余儀なくされる飲食店の従業員(アルバイト)の短期雇用に乗り出した。

飲食店の支援が主目的だが、飲食店とデリバリー事業者との人材交流による業務理解促進なども見込む。従業員が在籍する飲食店の営業再開などで人手が必要となった場合は元の飲食店に復帰できる体制も整える。 

同社ニュースリリースより

スマートフォンで宅配料理を注文できる「menu(メニュー)」を運営するmenu(東京都千代田区)は、外出自粛で在宅時間が長くなることから料理の宅配需要が高まると判断し、デリバリー事業を本格展開する。 

当面は首都圏(渋谷・新宿・六本木・赤坂・浜松町・表参道・四谷・飯田橋・早稲田・銀座)を中心に事業を進め、順次対象エリアを拡大し全国展開を目指す。 

本格展開を機に4月7日から30日まで宅配注文で半額分のクーポンを還元する「全品半額還元」と、到着予定時間より1秒でも配達が遅れた場合が対象となる「配達遅延で全額返金」の2つのキャンペーンを実施する。 

グルメコミュニティアプリ「SARAH(サラ)」を運営するSARAH(東京都台東区)は、4月7日からSARAHアプリ内でテイクアウトやデリバリーのメニューをユーザーが簡単に検索できる新機能を追加した。 

テイクアウトやデリバリーメニューを新たに提供する店舗が増えているが、消費者への告知が難しいため、飲食店の支援策として同機能を公開した。 

飲食店がツイッターやインスタグラムなどでテイクアウトやデリバリーできるメニューの詳細を投稿すればSARAHで集約され、消費者はアプリ内で位置情報などの条件を指定し、検索するだけで食べたいテイクアウトやデリバリーのメニューを見つけることができるという仕組み。 

SARAHは2015年にスタートしたレストランの一皿に対する投稿を中心としたサービス。レストラン単位ではなく、麻婆豆腐やポテトサラダなどのメニュー単位での投稿や検索が可能なのが特徴で、月間のアクティブユーザー数は約100万人に達する。 

実名口コミグルメサービス「Retty」を運営するRetty(東京都港区)も4月9日から、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、テイクアウトやデリバリーを導入している飲食店の情報を掲載する。 

Rettyは2011年6月にサービスを開始した実名口コミグルメサービスで、グルメに強いこだわりを持つ20代-40代の男女を中心に2018年11月に、月間利用者数が4000万人を突破した。

文:M&A Online編集部