MBO(Management Buyout;経営陣による買収)を実施する際、経営陣(取締役など)は株主に対して不当な不利益を与えないよう「善管注意義務」を負うと考えられています。義務に反して会社に損害を発生させると、経営陣には「損害賠償責任」が発生する可能性もあります。
今回は、女性用下着メーカーのシャルレ<9885>がかつてMBOを目的とした株式公開買い付け(TOB)を実施した際、株主らが買付価格が不公正な価格であると株主代表訴訟を提起した裁判例をご紹介します...
2006年の商法大改正で「営業譲渡」が「事業譲渡」という呼称に改められましたが、今でも営業譲渡が使用される場合があります。それは当事者に個人の商取引が含まれる商法が適用される場合です。今回は営業譲渡契約の解除の判例をご紹介します。
かつら製造販売のアートネイチャー<7823>が、当時非上場だった同社の代表者や役員に自己株式譲渡や新株発行を行った経緯について、株主が問題視した事件がありました。今回は、非上場株式の評価について最高裁まで争われためずらしい判例を解説します。
株式公開買付け(TOB)による完全子会社化を目指す場合、「スクイーズアウト」することが多々あります。そこで問題となるのが「株式取得価格」です。今回は買い取り価格が争点となったレックス・ホールディングスの裁判事例をご紹介します。