法律の世界には「契約自由の原則」という言葉がある。強行法規や公序良俗に反しない限り、当事者間で自由に契約を締結することができるという意味だ。ナポレオンが皇帝として戴冠を受けたのと同じ1804年に制定されたフランス民法典にも存在した私法上の大原則である。
それでは、契約がまだ締結されていない段階で付与されるM&Aの優先交渉権はそもそもどのような性格を持ち、どの程度、当事者を拘束するものなのであろうか。今回は優先交渉権の概要とそれを付与する際の留意点を確認してみたい...
今回は、譲渡制限株式の売買価格決定に関する裁判例(非流動性ディスカウントを認めた事例)をご紹介します。