【法改正】外為法に基づく日本銀行への届出について
外為法の一部改正により、外国投資家による対内直接投資等に対する規制が強化され、事前届出の対象範囲が拡大されました(平成29年10月1日施行)。改正のポイントを解説します。
2018年1月10日に開催された法制審議会会社法(企業統治等関係)部会第9回会議において、会社法制(企業統治等関係)の見直しに関する中間試案の取りまとめに向け、株式交付について審議されました。
「株式交付」とは、株式会社(A)が他の株式会社(B)をその子会社とするためにBの株式を譲り受け、その譲渡人に対してAの株式を交付すること、と定義されています。
現行制度においては、Aがその株式を対価としてBを子会社とするためには、Aの株式を現物出資財産として会社法199条1項の募集を行うこととなり、①検査役の調査が必要となりその手続に時間及び費用がかかること、②当該株式の引受人及び取締役等が財産価額填補責任を負う可能性があること等が障害になるため、限定的にしか活用されておりませんでした。そこで、法務省は、検査役の調査や財産価額填補責任に相当する規律を及ぼさない制度として、新たに「株式交付」制度を導入することを検討しております。当該制度の導入に際しては、その性質上、株式交換に関する規律とは異なる規律とすることが適当であると考えられるものを除き、基本的に株式交換に関する規律と同様の規律を設けることが想定されております。
制度の詳細については、今後会社法法制(企業統治等関係)部会での議論を通じて取りまとめられていくこととなりますが、株式交付制度がM&A の実務に与える影響は非常に大きいと思われるため、今後の動向に注目する必要があります。
パートナー 大石 篤史
アソシエイト 坂尻 健輔
外為法の一部改正により、外国投資家による対内直接投資等に対する規制が強化され、事前届出の対象範囲が拡大されました(平成29年10月1日施行)。改正のポイントを解説します。