安全な「カラオケ」と肌荒れのないウイルス不活剤「コシダカ」と「キユーピー」が実現へ

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写真はイメージです

新型コロナウイルス感染を抑える感染対策ビジネスに、異業種からの参入が目立ってきた。

カラオケまねきねこなどを運営するコシダカホールディングス<2157>傘下のコシダカ(東京都港区)は、東北大学ナレッジキャスト(仙台市)、オーク製作所(東京都町田市)と共同で、特殊紫外線ランプを用いたウイルス不活化機器を開発した。今後、まねきねこ主要店に導入するほか、飲食店やホテルなど向けに製品化に取り組む。

マヨネーズやドレッシングを生産するキユーピー<2809>は国際医療福祉大学、帯広畜産大学と共同で、卵に含まれるたんぱく質・卵白リゾチームを加熱して変性した「加熱変性リゾチーム」が、新型コロナウイルスを不活化することを確認した。今後、肌荒れやアレルギーなどの原因となるアルコールに代わる感染予防品として実用化を目指す。

ワクチン接種が進んでいるものの、新型コロナウイルス感染症の患者数は増加の傾向を示しており、まだまだ感染対策は不可欠。コロナ後もウイルス対策を求める需要はあると見られるため、異業種からの感染対策ビジネスへの参入は今後もしばらくは続きそうだ。

渋谷本店などに導入

コシダカは来店客がカラオケルームを利用後に、ウイルスの不活化を行うことで、清掃スタッフや次の来店客の感染を防ぎ、クラスターの発生を抑えることを目的に機器を開発した。

実験ではカラオケルームの壁、床、天井、ルーム中央部などに、大腸菌を塗布したプレートを設置し、ルーム内で人が触れる可能性の高い位置で大腸菌が99%以上死滅する、機器の照射条件や設置位置などを見いだした。

カラオケルームで使用中のウイルス不活化機器(ニュースリリースより)

新型コロナウイルスを実空間で不活化する実験ではないが、実験室では新型コロナウイルスの99.9%の不活化に必要な紫外線線量は、大腸菌などを99%死滅させるのに必要な線量の3分の1程度であることが報告されているため、同社では同機器でカラオケルーム内の新型コロナウイルスの感染リスクを低減することが期待できるとしている。

今後、実際の新型コロナウイルスを対象に、実空間での検証試験を実施し、新型コロナウイルスの感染リスクのさらなる低減につながる機器の早期開発を目指す。全国に500店以上を展開する、まねきねこでは渋谷本店、前橋本店、仙台駅前店などの主要店舗に同機器を導入し、その後、全国に広げる予定。

変異株での不活化を検証

キユーピーは、国内の鶏卵生産量の約1割を取り扱う食品メーカーで、すでに加熱変性リゾチームについては、東京海洋大学との共同研究で、ヒトノロウイルスの不活化や、A型肝炎ウイルスの不活化などを確認している。

今回は濃度1%の加熱変性リゾチームを用いると、新型コロナウイルスが20秒で99.5%以上不活化されることを確認した。

新型コロナウイルスはアルコールで不活化できるが、アルコールによる肌荒れやアレルギー反応、宗教上の制約などで、アルコールを使用できない場合に、加熱変性リゾチームを用いることで、環境衛生の改善が期待できるという。

今後は、変異株での不活化を検証するとともに、感染予防対策品として実用化を検討していく。

文:M&A Online編集部

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