「JTB」が祭りの復活を支援「HIS」「日本旅行」も社会貢献を推進

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京都の祇園祭(写真はイメージです)

新型コロナウイルス感染症拡大の影響で厳しい経営環境下にある旅行会社が社会貢献でその存在感を示している。

企業版ふるさと納税ポータルサイト「ふるさとコネクト」を運営するJTB(東京都品川区)は、ふるさとコネクトを活用して地域の祭りの復活を支援する取り組みを6月23日に始めた。京都の祇園祭など五つの祭りへの寄付を受け付けるほか、復活させたい祭りも募集する。

エイチ・アイ・エス(HIS)<9603>は、関連会社のみなとく(東京都港区)がネスレ日本(神戸市)と協力して6月17日に食品ロス削減を目的とした無人販売機を全国5カ所に設置。日本旅行(東京都中央区)も4月から埼玉県内の子ども食堂に、自社農園の日本旅行ファーム(さいたま市)で育てた野菜の無償提供を始めた。

新型コロナワクチン接種の進展に伴い、旅行需要の回復が見込まれるが、旅行会社の業績改善にはまだ時間がかかりそうなだけに、地域興しなどの社会貢献活動に関係者の目が向きそうだ。

復活させたい祭りを募集

JTBは新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、中止や延期になった各地の祭りの復活を支援する「日本全国 祭り復活プロジェクト」を立ち上げた。

祭りの中止は地域コミュニティーの衰退や交流人口の減少などにつながるため、祭りの復活を望む声が多いことから、地域を応援したい企業と自治体とを結びつけ、地域の賑わいの創出を目指す。

寄付を受け付ける祭りは北海道沼田町の「夜高(ようたか)あんどん祭り」、石川県珠洲市の「奥能登国際芸術祭」、京都市の「祇園祭」「京まふ(京都国際マンガ・アニメフェア)」、熊本県山都町の「八朔(はっさく)祭」の五つ。今後は復活させたい祭りを、規模や知名度に関わらず全国の自治体から募集するという。

同社によると、同プロジェクトに寄付を行う企業は、税軽減効果や地域住民との接点が増えることによる新たなビジネスチャンスの創出や人材獲得などが期待できるとしている。

食品ロスの削減や子ども食堂の支援も

食品ロス削減ボックス(ニュースリリースより)

HISグループのみなとくは、同社が開発した冷蔵機能付きの無人販売機「食品ロス削減ボックス」を東京や北海道、愛知、広島の5カ所に設置。納品期限を超過したことで出荷される流通先が限定され、廃棄される可能性があるネスレ日本の商品「ネスカフェ」や「キットカット」を割引価格で販売する。

日本旅行は、障がい者の就労支援を目的とした企業向けの貸し農園「わーくはぴねす農園さいたま岩槻」内にある、日本旅⾏ファームで育てた野菜を、さいたま市内の「子ども食堂 Omusubi(おむすび)」に提供している。

文:M&A Online編集部

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