プレミアムモルツとのコラボレーションでちょい飲み需要に応える

画像はイメージ(Photo by PAKUTASO)

ケンタッキーは「シェアBOX」という商品を3月4日から期間限定で発売しています。これは、「カーネルクリスピー6ピース(1,380円)」、「ナゲット15ピース(1,200円)」、「骨なしケンタッキー4ピース(1,000円)」、「オリジナルチキン4ピース(980円)」から2種類を選んで、価格が1,500円というもの。タイプによっては、1,000円以上も安くなるという価格重視の商品です。

30代以上の世代は、ケンタッキーというと特別な日に食べた思い出の味という意識を持っています。それが手軽に手に入るお得感と、子供に食べさせたいという追体験をさせることがヒットのポイントです。そこにコロナの休校が加わって子供が家で食事をする機会が増え、シェアBOXの需要が拡大したと考えられます。

居酒屋がコロナ禍で生き残る策は?

ケンタッキーは4月から全国113店舗でビールの導入を決定しています。昨年プレミアムモルツとのコラボレーションメニューを期間限定で市場投入して好評だったため、店舗規模を拡大しての再投入。価格は840円。ちょい飲み需要を満たす手軽な価格設定となっています。もともとはゴールデンウィークを狙ったものと予想できますが、コロナによって居酒屋が本格的に営業短縮、休業になる4月から開始という絶妙なタイミングでのスタートとなりました。

これにより、ケンタッキーの快進撃はまだまだ続くものと考えられます。

居酒屋各社は生き残りをかけてテイクアウトやデリバリーに注力し始めています。ワタミは3月30日から主力業態で扱う料理を、UberEatsでデリバリーするサービスを開始しました。串カツ田中も4月1日から開始しています。しかし、各社とも総菜や弁当の域を出ていません。

デリバリーやテイクアウトを主軸としてきた企業は、消費者意識の中にそのブランドを深く植え付けてきました。居酒屋がここに参入するのは簡単ですが、消費者に認知を広げて購買行動を起こさせることは、至難の業です。コース料理のデリバリーや、アルコールと料理のセットといった、居酒屋ならではのサービスや商品開発が必要になります。そこに本腰を上げられるかどうかがポイントです。

ケンタッキーは消費者意識を変えることを起点とし、これまで築き上げたブランドイメージ(ハレの日のご馳走)を最大限に活用しつつ、価格を下げてお得感を醸成しました。更にテイクアウトをして外で食べるという利用シーンを提示したことが、ヒットに繋がっています。表面的な商品構成では真似できない、確かな戦略が息づいています。

麦とホップ@ビールを飲む理由