もともと4億円程度の売り上げしかなかった石垣食品。MSワラントの発行で資金を調達し、企業買収で一発勝負に出たものの、思わぬ返り討ちを受けることとなったのです。

新日本機能食品はすでに旬を過ぎた会社であり、やや高値掴みだったともいえます。それは買収前の業績に色濃く反映されています。

2017年7月期の営業利益は300万円ほど。純損失3500万円を計上しています。総資産11億3300万円に対して、純資産は6400万円です。自己資本比率はわずか5.6%。倒産しにくいといわれる企業の目安は40%です。それをはるかに下回る危険水域にある会社でした。その会社を3億800万円で買収したのです。

■新日本機能食品業績推移

(百万円)2015年7月2016年7月2017年7月
売上2,1152,3262,220
営業利益47483
経常利益5226△29
純利益3421△35
総資産9131,1771,133
純資産7910064

新日本機能食品の株式の取得に関するお知らせより

石垣食品の買収後も業績は伸びず、2020年3月期の新日本機能食品は4400万円の営業損失(2019年3月期は1億3200万円の損失)を計上しました。

新型コロナウイルスが蔓延する1年前に飲食店を買収

石垣食品のM&Aは誤算が続きます。2019年1月にエムアンドオペレーションを買収するのです。この会社は飲食店の直営店を1店舗、外部受託6店舗を運営する会社。エムアンドオペレーションは2020年3月期の売上高が2億9000万円。営業損失が1600万円(2019年3月期は700万円の損失)となりました。

新型コロナウイルスによって事業採算の見通しが立たず、減損損失を計上しています。

もともとの主力事業だった麦茶とビーフジャーキーを合わせた売上高は3億円程度。利益も100万円ほどしか出ていません。通販事業で利益が出る様子はなく、会社全体で稼げる体質にするのは相当な時間がかかると予想されます。

石垣食品は債務超過を解消して再生すべく、資本改善が望める事業者との提携や、交渉を進めるとしています。2020年3月末の段階で発行できる株式総数は1200万株。6月29日の株価は129円です。相性の良い引き受け手がいれば、株式の発行により債務超過を解消するだけの資金調達は十分可能です。

麦とホップ@ビールを飲む理由