旅行大手のHIS(エイチ・アイ・エス)は10日、オフィスビル賃貸事業とビジネスホテル事業を手がけるユニゾホールディングス(HD)に対するTOB(株式公開買い付け)を11日から開始すると発表した。現在4.79%の所有割合を45%まで高める。HISは昨年12月から今年4月にかけてユニゾHDに出資を含む資本・業務提携についての協議を申し入れたものの、これに応じてもらえなかったことから、TOBを通じて提携実現に向けた強い意思を示す必要があると判断したという。

HISは今回のTOB実施について、事前にユニゾHD側と協議を行っていない。ユニゾHDは取締役会として10営業日以内に、TOBに賛成、反対、中立などの意見表明を行う。ユニゾHDの意見表明の内容次第では敵対的TOBに発展する可能性がある。同社の上場は維持する。

買付価格は1株3100円で、TOB公表前日のユニゾHD株式の終値1990円に55.78%のプレミアムを加えた。買付予定数の上限は所有割合で40.21%に相当する1375万9700株とし、買付金額は最大426億5500万円。買付期間は7月11日~8月23日。決済開始日は8月30日。公開買付代理人(証券会社)はエイチ・エス証券。

ユニゾHDはオフィスビル賃貸事業を主力とし、米国でも展開する。ビジネスホテル事業については、大都市圏や地方中核都市で「ホテルユニゾ」「ユニゾイン」「ユニゾインエクスプレス」の3ブランドで25ホテルを運営する。HISは自社の旅行事業とユニゾHDのホテルを含む不動産事業との連携を通じて双方の収益機会の拡大を目指す。

ユニゾHDは1959年に大商不動産(東京都中央区)として設立し、合併や再編を重ね、2015年に現社名となった。ホテル事業は1977年から手がけている。この間、2009年に東証2部に上場した(2011年に1部昇格)。