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【日立キャピタル】金融の枠超え「ソリューション」展開を加速

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本社を置くビル(東京・西新橋)

海外事業   営業資産残高の半分を占めるまでに

「単なるファイナンス会社から脱皮し、社会の発展と人々の豊かなくらしを実現する社会価値創造企業を目指す」。日立キャピタルの川部誠治社長兼CEOはことあるごとにこう話す。金融の枠にとらわれず、社会や顧客の課題に向き合うソリューション型のビジネスモデルを推し進める姿勢を内外で鮮明にしている。

2018年3月期の営業資産残高は前期を6%上回る3兆1791億円。内訳をみると、国内事業が1兆6230億円と横ばいだったのに対し、海外事業は前期比15%増の1兆5561億円と高い伸びを示した。その残高差も700億円程度に縮小し、2019年3月期には海外が国内を逆転する可能性が濃厚だ。売上高総利益、税引き前当期利益については2年前からそろって海外が国内を上回っている。

同社は、2019年3月期までの中期経営計画(2016~2018年度)を「成長セカンドステージ」と位置づけている。前中計(2013~2015年度)のテーマだった「成長ステージ」からさらに踏み込み、持続的な成長軌道を確固たるものにする。

海外事業は「2ケタ成長を持続」、国内事業は「ROA(総資産利益率)2%チャレンジ」を目標に掲げている。国内事業のROA(前期実績)は1.5%と海外の2.0%を下回っており、資産の入れ替えや生産性向上など事業構造改革が引き続き課題だ。

国内、海外双方にまたがるグループ共通戦略として、①日立グループビジネス②MUFG、三菱UFJリースとの資本・業務提携によるシナジー(相乗効果)創出③ビークルソリューション④環境・エネルギー⑤販売金融(ローコストオペレーションの追求など)の5つを据えている。

戦略的投資は積極的なスタンスだ。3年間でM&A投資は資産規模で3000億円、IT投資は200億円を計画する。過去2年間のM&A投資は約1250億円で、欧州250億円、中国30億円、米州300億円、日本670億円となっている。最も規模が大きい日本の場合は風力発電など環境・エネ関連での出資が主体。ただ、トータルでみると、計画の3000億円の半分に届いていない。中計は現在、最終年度に入っており、どこまで積み上げられるのか、今後の取り組みが注目されよう。

2018年3月期 営業資産残高 ROA(現地通貨ベース)
国内事業 1兆6230億円    1.5%
海外事業 1兆5561億円    2.0%
・欧州
7639億円    2.5%
・米州 3337億円    1.1%
・中国  3251億円    2.3%
・ASEAN 1333億円    0.7%

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2017/03/07

日立物流が日立製作所の物流子会社というのは過去の話。大手企業の物流子会社を次々と買収するなどM&Aを活用してグローバルな総合物流会社へと進化している。佐川急便との資本業務提携も進め、将来の経営統合も視野に入れる。

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