ストライク<6196>は7月11日、札幌市で「北海道のドラッグストアにおけるオープンイノベーションを活用した、ビジネスモデル変革」をテーマとする「Conference of S venture Lab.」を開いた。スタートアップによるオープンイノベーション事例を紹介するイベントで、今回が11回目。北海道では初開催となる。
トークセッションではサツドラホールディングス(HD)<3544>の富山浩樹社長が、道内で展開するドラッグストアを主軸とするビジネスモデルに変革をもたすオープンイノベーションを語った。サツドラHD傘下のサッポロドラッグストアーが1972年に創業し、道内ではツルハホールディングス(HD)<3391>に次ぐ大手ドラッグストアだ。
しかし、地元最大手のツルハHDと比べると、サツドラHDの売上高は10分の1と格差は大きい。しかも、M&Aで全国的な業界再編が進んでおり、「ドラッグストア事業とは別の形で(企業)価値を創造したい」と、富山社長は考えた。それがオープンイノベーションを活用したビジネスモデルの変革だ。
代表的な事業がエゾクラブポイントカードの「EZOCA(エゾカ)」。サツドラだけでなく、道内500店舗以上の提携店でポイントを貯めたり使ったりできる共通ポイントカードプログラムだ。公式アプリや、提携店で使えるウェブクーポン、電子マネーなどの機能を実装している。
だが、現在はポイント運営事業者によるユーザー争奪戦が激化しており、かつてポイントカードでダントツのトップだった「Tポイント」が三井住友グループの「Vポイント」と統合せざるを得なくなるなど、ドラッグストア業界に増して再編が進む「激戦区」だ。10年前にスタートした地域ポイントのEZOCAは生き残れるのか?