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ファイザーとの合併破談でスタートアップ買収に走るアラガン アルツハイマー病治療薬など中枢神経疾患治療薬の開発を加速

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ファイザーとの合併破談でスタートアップ買収に走るアラガン
アルツハイマー病治療薬など中枢神経疾患治療薬の開発を加速

ハイライト:
アラガンがアルツハイマー病治療薬のチェイス・ファーマシューティカルズを買収

アラガン(Allergan;旧Actavis)は、アイルランドに本社がある大手製薬会社です。ニューヨーク証券取引所に上場していて、売上高$17B、純損失$2B、時価総額$72Bとなっています。もともとジェネリック医薬品を得意としていて、しわ取りボツリヌス毒素注射のボトックス(Botox)でも知られています。今年4月頃までファイザーが節税目的で同社の買収を仕掛けていましたが、米財務省の規制強化により撤回となったことも話題になりました。アラガンはその後、相次いてVitae(アトピー性皮膚炎やアルツハイマー病の治療薬)、Tobira(肝疾患)、Akarna(同左)、Motus(胃腸疾患)を買収しています。既存製品の売上が低迷するなかで、中枢神経疾患治療薬の開発にも力を入れていて、今回の買収はその戦略に合致しています

チェイス・ファーマシューティカルズ(Chase Pharmaceuticals)は、2007年にワシントンDCで設立された創薬スタートアップで、これまでに投資ファンドのNew Rhein、Edmond de Rothschild、インド製薬会社のCiplaから$29Mを調達しました。リンクトインで確認できた従業員数は10名くらいですが、CEOはアクタビス(Actavis)に買収されたアラガンの元社長だそうです(ややこしいですが、アクタビスはアラガンを買収して、社名をアラガンに変更しました)。チェイス社は、2種類のジェネリック医薬品(アルツハイマー病治療薬アリセプトの模倣薬と過活動膀胱治療薬ベシケアの模倣薬)を組み合わせた、アルツハイマー病の新しい治療方法を開発しています。既にフェーズ2の小規模な臨床試験に成功しているそうで、来年にはフェーズ3の大規模な臨床試験を開始する計画です。

3秒に1人のペースで発症している認知症

国際アルツハイマー病協会によれば、認知症は世界で3秒に1人ペースで発症していて、患者数は20年ごとにほぼ倍増、2050年には1億3,100万人に達するそうです。 日本では厚生省が、2025年には認知症の患者数が約730万人、65歳以上の高齢者の21%に達する可能性があると予測しています(2012年当時の比較的小規模かつ限定的な研究データをベースにしていて、認知症への影響が大きい糖尿病の増加傾向を前提とした将来推計のようです)。また、統計的な裏付けは定かでないのですが日本における認知症の40~60%をアルツハイマー病が占めているそうです。 アルツハイマー病は、大脳の神経細胞の変性による進行性の認知症ですが、その発症メカニズムはまだ詳しく解明されていません。

図1 認知症有病率推移(一定の場合の予測)

図2 認知症有病率推移(上昇する場合の予測)

出典:厚生労働省「日本における認知症の高齢者人口の将来推計に関する研究」(平成26年度厚生労働科学研究費補助金特別研究事業 九州大学 二宮教授)による速報値 http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12300000-Roukenkyoku/0000079008.pdf

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