2025年2月のM&A件数(適時開示ベース)は前年同月比36件増の134件となり、低調な出だしだった先月とは一転、増加に転じた。取引総額は1兆1778億円と前年同月比約1割伸びた。 上場企業の適時開示情報のうち、経営権の移転を伴うM&A(グループ内再編は除く)について、M&A Online編集部が集計した。
宅配便大手のヤマトホールディングスと、佐川急便を傘下に置くSGホールディングスの業績見通しに「強・弱」が現れてきた。この差はどこから生まれるのか。両社の2023年3月期の決算を見てみると。
ライフコーポレーションが好調だ。同社は新型コロナウイルスの影響を理由に7月と9月に2度、業績を上方修正しており、2021年2月期の最終利益は前年度比約2倍の増益を見込む。
運送業界のM&Aには、「シナジーが生じやすい」という特徴がある。陸運業界は中小企業や個人事業者が多い市場であり、今後も大手有力企業を中心とした再編・集約が続くと考えられている。
日立物流が日立製作所の物流子会社というのは過去の話。大手企業の物流子会社を次々と買収するなどM&Aを活用してグローバルな総合物流会社へと進化している。佐川急便との資本業務提携も進め、将来の経営統合も視野に入れる。
国内貨物の減少に伴い、物流業界ではM&Aが活発に行われている。また、宅配便市場では、楽天による物流網構築に向けたM&Aが活発化。海外進出を巡っても運送・物流各社事業拡大を積極的に進めている。運送業界のM&Aの現状は?